↑ トップ頁へ

2000.10.27
 
 


先端SRAM競争…


 韓国の三星電子はDRAM、SRAM、NAND Flash Memory、Rambus DRAMといったメモリー製品の生産で世界第1位と言われている。

 三星電子の展開を見ていると、DRAMで席巻した80年代の日本企業の動きを彷彿させる。当時の日本企業は、果敢に大型投資を敢行し、細密デザインルール競争で勝ち、米国企業を凌駕したのである。
 90年代の日本企業は、韓国企業によって、かつての米国企業の状況に負い込まれているように見える。

 このことが明瞭になったのは、SRAM開発競争である。三星電子は2000年にTBGA技術により世界最小のSRAMを開発したと発表した。公表写真でも明らかだが、最細ルールを適用したのである。(http://www.intl.samsungsemi.com/Orgn/Memory/SRAM/What's_New/Product_News/ns_000327.htm)

 このSRAMは、次世代移動通信をターゲットとする低電力型8M品のようだ。順調に生産が進み収率低下がなければ、生産量は5割以上増えることになる。強烈なコスト競争力を発揮することになろう。
 同社の発表によれば、2000年の市場は3億ドルだが、2001年には6億ドルに伸びるという。このまま推移すれば、戦略商品で圧倒的な地位を確保することになりそうだ。

 同社は8つの戦略製品分野で世界1位を確保し、TFT液晶ディスプレーでは4つの応用分野で20%シェアを獲得するするとのビジョンを打ち出している。(http://www.samsungelectronics.com/news/global/ns_472_en.html)

 韓国企業の心配は、もはや日本企業の技術力ではないようだ。
 台湾が韓国以上の膨大な投資を進めている点が唯一の気がかりといえよう。


 技術力検証の目次へ>>>     トップ頁へ>>>
 
    (C) 1999-2004 RandDManagement.com