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2000.11.27 |
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Kodakの挑戦…Eastman KodakのCEO Dan Carp氏が2000年11月14日のCOMDEX基調講演で、デジタル画像業界のリーダーとして活発な展開を図ることを表明した。(http://www.zdnet.com/special/stories/comdex/0,12245,2653953,00.html)ZDNNの報道によれば、Kodakの研究開発費9億ドルのうち75%をデジタル画像分野投入していると表明した。インターネット時代で、写真がキラーアプリケーションとして大きな役割を果たすと見ているのだ。 トップが明言しているから、巨額な研究開発費用が、今後、デジタル画像ハード分野の重点領域に継続的に投入される可能性が高い。競争相手の日本企業も巨額な研究開発費を投入しているといっても、写真に絞っている訳ではない。絞り込んだ研究開発をされたら、一挙に市場を席巻され、競争どころではなくなるかもしれない。 少なくとも、2つの領域で、挑戦が始まっている。提携している企業を除けば、これに応えられるだけの技術を準備できる企業は稀だ。 2001年には16MピクセルCCDカメラを上市するという。詳細が公開されていないので、技術内容が定かではないが、桁が上がるのだから、改良型では無かろう。CCD研究は沈滞していると見られていたが、突然の性能向上であり、本当なら衝撃的だ。戦略価格で市場立ち上げを狙う戦略でもとられたら、競争になるまい。 デジタルカメラの性能がここまで来ると、光学カメラは早晩、工業製品から工芸製品に転落していくと予想される。変化は驚く程速い。 もう1つの挑戦は、液晶より明るい小型表示素子OLED(Organic Light Electric Diode Display)だ。低消費電力なので、コスト競争力さえあれば普及は確実だ。これからの5年間で10億〜50億ドル規模の産業との予測を披瀝しているところを見ると、商用生産の目途がたっている可能性が高い。大量生産技術が確立すれば、一挙に市場が立ちあがると思われる。 ソフトに係わり合いがない電子部品分野では、日本企業の技術力は優位とされてきたが、液晶ディスプレーで黄色信号が灯った。KodakのCCDやOLEDが登場すれば、神話化せざるをえまい。 技術力検証の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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