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2000.11.27
 
 


半導体露光装置/ステッパーのこれから…

 2000年の半導体製造装置市場は対前年比で2桁%の伸びを記録している。どの企業も絶好調である。露光装置/ステッパーも例外ではない。特に、これから始まる300mmウエハ生産の鍵を握る装置でもあるから、参入企業の期待も大きい。

 日経BP(「日経エレクトロニクス」)が、現在の主戦場であるKrFエキシマ・レーザー露光装置分野での最新製品を紹介している。(http://ne.nikkeibp.co.jp/300mm/kiji/database/rokou.html)
 ・業界最大手のニコンが最も高性能の製品を発表した。
 ・2位のオランダASM Lithography社は新型筐体を開発した。
 ・3位のキヤノンはスループット最高の製品を出した。

 このニュースだけなら、高性能/高速処理の製品開発に成功しているから、日本企業の技術力は圧倒的との印象を受ける。企業買収で規模を拡大したASMLの影響は軽微との評価も当然と考えがちだ。
 しかし、ASMLの挑戦を、このような観点で見てよいだろうか。

 90年代に米国で始まった流れは、製造プロセスのシステム化である。ASMLの製品は、単独装置の高性能化でなく、トータルの仕組み作りに注力し、システム化の流れに乗ろうとしているのではないか。---機械の性能ではなく、「筐体」を訴求しているではないか。

 装置の進歩は著しい。新世代装置導入の度ごとに、ライン全体の最適化を図らねばならない。条件設定にはとてつもない時間がかかる。タイミングが極めて重要な産業であるから、この時間の短縮化はダイレクトに競争力向上に繋がる。従って、最高仕様の機器が最良の選択とは限らない。新製造システムの最適化が迅速に実現できることが極めて重要なのだ。
 このような技術力を、装置メーカー1社だけで高めることは不可能だ。装置の性能が高度になり、設備コストも膨大になると、特定半導体メーカーとの強い絆だけで最適化を実現するのも困難になる。特定半導体メーカーとのしがらみが薄く、業界全体の最適化研究が可能な仕組みを利用できる装置メーカーが有利だ。ASMLは買収によって、このメリットを享受しようと考えているとはいえまいか。


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