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2002.6.25
 
 


大学のスパコン研究の実力向上…

 2002年6月のハイパフォーマンスコンピュータ・ベスト500の最新版ではトップがベクター型だった点が注目されているが、それ以外に特筆すべき点がある。(http://www1.top500.org/)
 日欧で、大学が活躍し始めた点だ。
 プロセッサ企業の助力があれば、日欧もクラスター型ハイパフォーマンスコンピュータの開発能力を発揮できることが明瞭になった。

 ランクインしたのは、独ハイデルベルク大学と東工大の松岡研究室。それぞれ35位(0.825TFlops)と47位(0.7161TFlops)だ。両者共、AMD社のx86プロセッサ「Athlon」を用いている。大学に賭けたAMD社の期待に応えたといえよう。

 これらのプロセッサは基本的には汎用品である。しかも512個と480個であるから、テニスコート級の面積をいくつも必要とする特別な施設は不用だ。松岡研究室の発表写真を見る限り、小さい施設とは言えないが、大学の研究室で十分対応可能である。このレベルで、処理速度がテラ・レベルに肉薄したのだ。
 プロセッサ、マザーボード、筐体も示されており、ハードのコストも見える。テラと言えば、特殊な研究者しか携われない夢の数字だったが、すでに皆の手に届くレベルに到達していることが示されてしまった。

 企業が持つ大所帯の研究開発部隊でなくとも、知恵さえあれば、ハイパフォーマンスコンピュータの研究開発が可能になった、といえよう。(http://helics.iwr.uni-heidelberg.de/ http://matsu-www.is.titech.ac.jp/)


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