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2002.10.26
 
 


熾烈化する組み込みリアルタイムOSの戦い…

 英国ARM社(マイクロプロセッサIP業)の業績が急伸長している。携帯電話を中心に、小電力・超小型の電子機器用チップにARMの32ビットRISCマイクロプロセッサ・コアが次々と搭載されているからだ。シェアは75%と言われている。(http://www.arm.com/armwww.nsf/img/12-Investor+Relations-ARM01AR/$File/ARM01AR.pdf?OpenElement) 日本で売れているケータイを分解すると、ARMと表示されたチップを見ることができる。

 ARMの伸びは、JAVA(携帯電話、PDA、家電機器向けの「Java2MicroEdition」)の普及に後押しされている。しかも、JAVAの欠陥である、容量の小さなシステムでのスピードの遅さを克服する省電力・高速化策(ARM Jazelle)が用意されたから、伸張はさらに続きそうだ。
 JAVAが導入されると、OSとマイクロプロセッサの密着開発体制は意味が薄くなる。OSよりは、JAVAが動くプラットフォーム(バーチャルマシン)が重要になる。

 日本でも、ITRONの発展形と称されるJAVAプラットフォーム「JBlend」が、登場後僅か1年数ヶ月で1000万台搭載を果たしたように、JAVA化の動きは急だ。といっても、JBlendはトロンだけでなく、シンビアンやウインドウズCEもカバーしている。(http://www.aplix.co.jp/pressroom/press-release/PR020827.html) 第3世代携帯電話、PDA合体型スマートホンでのOS競争に対応した動きといえよう。

 JAVAプラットフォームの普及で業界構造が変わり始める可能性もある。このような時は飛躍のチャンスだが、相変わらず日本企業の動きは目立たない。

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