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2005.3.15 |
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超大画面時代に突入か…報道写真を見て驚いた。(1)縦10メートル、横50メートルのスクリーン一面に美しい風景が映っている。 愛知万博の「グローバル・ハウス」に出展される、「レーザードリームシアター」である。 ソニーの発表によれば、年号に合わせて2005インチにしたという。映写方式は、光回折格子を用いたレーザープロジェクション。(2) この5分の1程度のスクリーンが登場したのが、2002年ワールドカップサッカーの時だ。水平画素が1,920で、垂直画素が1,080のハイビジョン画面を3つつなげた仕組みである。(3) この仕組みが登場してきたのは、ニーズもさることながら、カメラのセンサーが高度化した点が大きい。すでに、1,920x1,080x3程度なら、たいした値ではない。800万画素のデジカメなら、10万円前後で手に入る。(4) データは得られるのだから、それを写す仕組みをつくろうと動くのは、極く自然な流れである。特に、映像技術に思い入れが強い日本のエンジニアが挑戦しない訳がない。 しかし、これだけのデータを動画にすると膨大になる。画素情報量が24bitだとすると、毎秒30フレームの動画の場合は約560Mバイトになる。 このことは、光ディスクではデータ転送速度が不足するから、データを圧縮しない限り、使いものにならないことを意味する。 ということは、商用化するならハードディスク記録にならざるを得まい。 昔なら、ここで実用化の道が遠い感じがするのだが、今は逆だ。ハードディスクはコストパフォーマンスが良いだけでなく、信頼性も高いし、大きさでもなんの問題もなくなってきたからだ。 こうなると、大画面実現は、映写機器とそのコントロールソフトにかかってきたと言えそうだ。 2002年の実験では、映像のつなぎ目はスムースだった。専用プロセッサを使えば、美しい大画面がつくれることもはっきりした。 従って、後は、ディスプレー技術が成熟するのを待つだけである。 もっとも、発光素子を大量に詰め込んだディスプレーならすぐに作れる。しかし、パネル組み込みと駆動回路が厄介だ。いくら頑張っても、どうしてもかなりの高額商品になってしまう。(5) 従って、画面をスクリーンで済ませる投影型が本命だと思う。だが、デバイスが未だに今一歩である。 今のところレーザー光回折方式の商用化計画はないらしいが、このような技術がこなれてくれば、ビジネス分野から市場が一気に広がる可能性は高いと思う。(6) --- 参照 --- (1) Yahoo! News Japan 写真ニュース2005年3月7日(時事通信社) http://ca.c.yimg.jp/news/1110195245/img.news.yahoo.co.jp/images/20050307/jijp/20050307-02340289-jijp-bus_all-view-001.jpg (2) http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200412/04-063/ (3) http://www.megavision.co.jp/mvimage/mvphoto.html (4) NIKON「COOLPIX 8700」、 CANON「POWERSHOT PRO1」、 SONY「DSC-F828」、 コニカミノルタ「DIMAGE A2」、OLYMPUS「C-8080WIDE ZOOM」 (5) 「アストロビジョン」、「オーロラビジョン」、「ジャンボトロン」 (6) DLPや透過液晶が普及しているが、昔から、反射型液晶や高輝度ブラウン管の像を投影する方法も試みられてきた。 新しい技術では、光増幅素子(ILA)が有望と言われていた。 技術力検証の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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