→INDEX ■■■ ジャータカを知る [2019.4.8] ■■■ [29] 孔雀 ●印度孔雀"common" Peafowl/藍孔雀@インド亜大陸 ▲真孔雀Green peafowl/緑孔雀@インド北東部〜東南アジア ×コンゴ孔雀Congo Peafowl/剛果孔雀 バビロニアの王族達にとって孔雀は守護者だったので、玉座には孔雀紋章。インドではアショカ王の頃に象徴は獅子になっているが、それ以前は孔雀だった可能性があろう。孔雀経曼荼羅が使われたのは、こんなところからか。 (雨季到来を告げる鳥ということで密教では雨乞い祈祷が少なくない。) その後、ムガル朝〜ペルシャ帝国では古代に倣い、金台に宝石をちりばめた王座を孔雀玉座と呼んだようだ。 早い話、王宮の庭に放し飼いにされている鳥だったのだろう。 当然ながら、神話の世界に孔雀が登場することになる。 シヴァ+パールヴァティーの息子ムルガンMurugan[山の怪力児童神]はきらびやかな孔雀 どうなっているのか定かではないが、それがスラパドマSurapadman[悪魔]⇒スカンダSkanda/室建陀 or 韋馱(=クマリKaumāri/鳩摩羅)…自惚れ、顕示欲のシンボルと変化して行く。 仏教的には、マハーマーユーリMahāmayūrī/孔雀王母菩薩⇒孔雀明王で、明王にもかかわrず慈悲相菩薩形となる。 美しい鳥だが、そのため、舞踊譚[#32]のように虚栄の象徴とも見られているようだ。 鳥の王たる金の真鴨の娘が夫として選んだのは孔雀。嬉しさで裸踊りをしてしまいビックリさせる。謙虚さを欠くとされ破談に。夫は若い真鴨。 金色孔雀の肉を食べると不死にとの話が通っていたようだ。[#159]金色の孔雀は捕らえられることなく暮らしていたが、囮の雌孔雀の鳴き声で煩悩が生まれ王に献上されてしまう。王はその肉を食べて不死を願うが、金色の理由は過去の功徳からでしかないと説明。その証拠を示したので王は孔雀に敬意を払い国を与えるが、説諭して山に帰っていく。 確かに、圧倒的な美しさではある。 [#339]鳥がいなかった国に渡来した船のマストに烏が留まっていた。素晴らしいということで珍重された。ところが、孔雀が持ち込まれ、たちどころに誰も烏を視ようとはしなくなってしまった。 美しいだけではなく、徳もあるとされているようだ。[#491]7,000年間捕えられなかった黄金の孔雀をようやく入手したものの、説諭されてしまう。 【国鳥】 パキスタン…岩鷓鴣 ネパール…虹雉 スリランカ…セイロン野鶏 ブータン…渡鴉 バングラデシュ…四季鳥 ミャンマー(灰色小孔雀) →ジャータカ一覧(登場動物) (C) 2019 RandDManagement.com →HOME |