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■■■ ジャータカを知る [2019.4.12] ■■■
[33] 九官鳥
九官鳥Hill myna/は日本には江戸期にペットとして中国経由で輸入されたようだ。
(九官鳥は大衆的な呼び名。正式には白楽天の"秦吉了,人云爾是能言鳥"を使用したようだ。)

森に棲む鳥だが、ユーラシア全般に生息するタイプの椋鳥や八哥の群れのなかに混じっていることが多いとか。しかし出自はこれらの鳥と祖先は同じものの早くに分岐しインド原産だ。種はいくつかある。
 ・九官鳥"common" Hill myna@ネパール〜シッキム〜ブータン〜ヒマラヤ(非高山地帯)
 ・南部九官鳥Southern hill myna@インド南西部〜スリランカ
 ・スリランカ九官鳥Sri Lanka hill myna

声色まで真似ることができる鳥なのはよく知られている。類縁の、椋鳥や八哥も僅かとはいえ、その能力があるとの指摘もある。(雛からヒトの手で育てた場合、ヒトとある程度の音声コミュニケーション可能なため。)
ただ、九官鳥はどうだか知らぬが、ご存知のように椋鳥や八哥は芝生に登場してきてピョンピョン跳んでウロウロする鳥だ。夕方には大挙して帰って行くのだが、それも含めて矢鱈に騒騒しい鳥である。しかたなく声を聞かされる訳だが、注意を祓うと、鳴き方が一様ではないことに気付かされる。個性なのか、バラエティ発揮かはよくわからぬが。

実は、ジャータカには九官鳥本生譚[#367]がある。

と言っても、題名がパーリ語で"SĀLIYA"ジャータカとされているから、直訳しただけに過ぎない。

本文にはこのお単語は全く登場しないので、はたして鳥名なのかは定かではない。とんでもない間違いかも。

筋はこんなところ。・・・

バンヤンの木の下で子供達が遊んでいた。ふと見上げると枝に蛇が。
それを見つけた年老いた貧しい医者は、子供達が蛇に噛まれると仕事にありつけると考えて、そうしむけることにした。
そこで、蛇とは知らず、つかんで引き出そうと。ところが、すぐに気付いて放り投げてしまう。それが医者に当たり、蛇が噛みついたため死んでしまった。

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