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■■■ ジャータカを知る [2019.4.21] ■■■
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日本での蟹の民話と言えば、誰でもが知る"猿蟹合戦"。
もっとも最近は復讐で殺害するのは教育的に問題ということで筋が変わってしまったとも聞くが実情はわからぬ。
「今昔物語」にも"蟹の恩返し"がある。民話集には蟹の甲羅が赤いのは、お寺の火事で活躍したからとの話も。
・・・子孫末裔まで祖先の恨みは晴らすのが義務という儒教のテーゼや、三宝を敬えとの教えといった、宗教色を感じさせる話である点が特徴。土俗的ではない訳だが、このような話が定着したのは、人々に蟹への愛着心があったからではなかろうか。

インドの感覚は違っていそう。
蟹の天眼八足に威力ありといったところかも。

ジャータカでは悪役として登場。
[#267]湖に棲む蟹は水を飲みに来た動物を襲って喰うことで知られ、皆こわがっていた。これは退治せねばと象が立ち上がるが、蟹に足を挟まれ引き摺りこまれそうに。皆逃げ去ってしまったが妻に助力を頼み、それが奏功し蟹を潰すことができた。

"猿蟹合戦"的に報復する点では同じ。
[#38]そのうち水が枯れる池に棲む魚に、青鷺が、その心配なき池に運んでやると騙し食べてしまう。同じ手を蟹にも使ったが、もともと疑っていた蟹は首につかまっており、実態がバレた途端に鋏で首を切られてしまう。
[#389]婆羅門は池に棲む金色蟹を畑仕事の間だけいつも連れて行き大切にしていた。ある時、雌烏がその婆羅門の目玉を見てそれを食べたくなったが、夫の烏がそれはできないと言うと、蟻塚の毒黒蛇が殺せば目玉が手に入ると。蛇は草叢に隠れて噛むが、蟹に鋏で挟まれ毒を抜くことに。蟹は烏と蛇を鋏で退治したのである。

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