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■■■ ジャータカを知る [2019.5.27] ■■■
[78] 花没薬樹
🔥[隠元豆系]花没薬樹Flame-of-the-forest or Bastard teak/紫礦@南アジア〜ビルマ〜ベトナム〜華南は高さ15m程度の落葉樹。成長は遅い。枝はうねり絡み合う。
花は濃朱色で花弁の質感はビロード的とか。

そんな特徴からか、インドではかなり広範な地域で"森林之焔God of Fire"として祭祀に使われて来たらしい。おそらく、アグニが信仰対象だった時代だろうから、相当な古層。
葉が3枚羽型なので、現代ヒンドゥー教でも3神の象徴と言うことで神聖樹とされている。いかにも古代信仰を復活させることが好きな風土という印象の動き。

ジャータカにこの樹木と思われる2つの話が収録されている。・・・
 [#307]PALĀSA/簇葉樹譚
 [#370]PALĀSA/蘇芳樹譚
英訳では、このパラーサ樹をJudas-treeとみなしているようだが、豆科の樹木であるし花も目立つという点では似ているが、こちらはインドの樹木ではない。
 [蛇結茨系]西洋花蘇芳Judas-tree/南欧紫@南欧〜西南アジア
  …落葉喬木で樹高12m。こんもりした姿で幅も10m程度になる。

それぞれの話の内容はこんなところ。
[#370]
パラーサ樹は金色鵞鳥の忠告を聞き入れなかったために、幹に落ちたバンヤン樹の種にしてやられる。[→鵞鳥]
[#307]
ある貧しい婆羅門が、高いところにある大木のパラーサ樹の妖精を敬ってお供えをしていた。妖精は、その懸命さに応えて無花果の木の下に財貨があると教えた。
樹木の妖精は前世の釈尊。

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