→INDEX ■■■ ジャータカを知る [2019.5.30] ■■■ [81] ニーム 古代、ヒト用万能薬として最初に使われたのは間違いないし、現代でも極めて有用とされている。("Tree of the 21st century" by U.N.) この程度の説明だと、One of them的ななかでは、効用が明確になっているとの印象しかあたえないが、古代インドではターメリックとニームは日常的に不可欠な薬用材だったと考えるべきではなかろうか。 熱帯〜亜熱帯での疾病を防ぐにはなんといっても、暑い時の水分補給だが、日本のような滝的な川や湧き水がある訳ではないから、ボウルに入れた水を持ち運ぶ必要がある筈で、そこにはニームの枝葉が入っていたに違いないのである。 そう考えるのは、ベンガル語圏のシータラーShitalaやタミール語圏のマリーアンマンMariamman/馬里安曼は雨水を司る女神だが、同時に疱瘡の神として信仰を集めてきたから。その大衆的信仰と表裏一体となってて登場するのがニームの木である。 [#474]菴羅果譚の詩の言葉にも、"Nimb, castor oil, or plassey tree"と出てくる。 プチマンダPUCIMANDA=Nimb-treeでもあるらしい。[#311]PUCIMANDA絍婆樹譚 ニーム樹Nimb-treeと印度菩提樹Bo-treeは2本並んで墓地に生えていた。強盗が逃げ込んでニーム樹の下で寝転んでいたが、体験上、追手が来て捕まるとそこで処刑されかねないと想定。 樹木を使うことになるので、災禍が及ぶことになるので、盗賊をその場から逃げ去るようにした。 前生の釈尊はニーム樹の精霊(spirit)で、印度菩提樹の方は弟子のサーリプッタSāriputta/舎利弗 →ジャータカ一覧(登場動物) (C) 2019 RandDManagement.com →HOME |