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■■■ 今昔物語集の由来 [2020.12.28] ■■■
[529a] 日読み
ヒトが定住するようになると、天文学的暦作り施設が造られるもの。ストーンサークルと呼ばれたりする遺跡はたいていはこの類である。この岩をどう分類すべきかは迷う。
「今昔物語集」編纂者は興味を覚えなかったようだが。

太陽の運行筋を観測する施設だから、それに最適な地を捜し、堅牢で微動だにしない岩を基点として設置するのが普通である。どの程度日常的観測が行われていたのかは知るよしもないが、専門の祭祀者が周囲の山の頂点と日の出日の入り地点との差違を測って"日読み"していた筈だ。
この場合、岩石を尊んでいるのは間違いないものの、直接神と岩が結びついているとの観念があると見てよいのかはなんとも言い難し。一応、分けて考えておいた方がよいだろう。📖岩石信仰

そのような施設は古代からあるから、おそらく地場の神社としては最古の部類に当たると見てよさそう。その割に、そのような神社が目立たないのは、暦の作成が合理的になり、古代からの施設を利用する必要がなくなったからと思われる。
しかし、残存していない訳ではない。それぞれ、特別な事情があったと見るのが自然だろう。

もちろん、そのような神社の御祭神は太陽神であり、その神がこの地に坐しているという表記の名称になる。そうなると天照大神と混同し易いので厄介だが、神の名称は異なるので間違うことはない。但し、読みでの話で、漢字表記自体はよく似ているので注意が必要だ。ただ、神社名とは違って、天孫の"天照国照火明命なるべし。"とされていることも。・・・
●木嶋坐天照御魂神社@山城太秦森ケ東…"蚕の社"と呼ばれるが、摂社の名前であろう。
●鏡作坐天照御魂神社@大和式上/田原本町八尾…鏡作神社が別途存在する。
●他田坐天照御魂神社@大和式上/桜井
●新屋坐天照御魂神社@摂津島下/摂津嶋下-/茨木
●粒坐天照御魂神社@播磨揖保/龍野白鷺山
○水主神社@山城久世/城陽木津川東岸…祭神筆頭は天照御魂神。他に13座。
○天照玉命神社@丹波天田/福知山今安和久川
○阿麻留神社@対馬下県/美津島小船越…祭神:天日神命
"蚕の社"は謎の三柱鳥居が存在する神社としても有名で、一般には秦氏が養蚕を始めたのに由来するとされている。冬至・夏至・春分・秋分・立春・立夏・立秋・立冬の同定に使える峰々がよく見える地である。社伝では、ご祭神は勧請したとされているらしいが、元は記載されていないのでわからない。

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