情報家電の研究開発(6)…


 CPUやOSについてBUYかMAKEかという検討が重要になるということは、情報家電は従来の家電以上に様々な標準が現れることを意味する。IP資産を活用できるかどうかで、コストが大きく違う時代になるのだから、それぞれの分野毎に標準が欲しい。現在の技術開発はこの標準の地位獲得競争ともいえる。

 それでは、どのように標準化の動きに参画すればよいのか。

 現在のような過渡期における最適解を語ることは難しいが、少なくとも、時間的枠組を嵌めない運営をしている組織は参画の相手として避けた方がよいと思われる。ビジョンを共有できる企業を中心に標準策定を急ぐ方が実効性ある機敏な動きができる。一部企業の強引な動きによる反撥の恐れはあるものの、普及は先手必勝となる可能性が高いから、協力して試行を進めて行くべきだ。

 標準化を進める仕組みには、下図に示すように、時間的なセンスを持つ運営かどうかと、標準化の目的意識から見て、4種の方策が考えられる。このなかでは、コンソーシアム型が適当ということになる。応分の負担をしながら、強い意志を持った中核メンバーが動くことで、業界関係者を惹きつけ、標準化の流れをつくるのである。

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