家庭用ゲーム機器の研究開発(1)…



 ゲーム産業は日本にとっては戦略産業といえよう。アニメーションとゲーム・プログラムは、日本がグローバルな競争力を持つソフトウエア分野であるし、伝統的に強いAV機器産業との融合が始まったからだ。

 ゲーム産業が社会変革の牽引産業として先頭を走る可能性がある。一大飛躍のチャンスが転がっている訳だ。

 ゲーム業界は、リーダーがダイナミックに交代すると言われてきた。下図は、全盛を誇る「ファミコン」の牙城に、次世代のチャンスを狙い参入してきた家電企業を示した。(94年)
 よく知られているように、生き残りは極めて難しかった。
 プラットフォーム(機器)とソフト(プログラム)が切り離せないため、機器の「世代替わり」時期に人気プログラムを保有する企業が圧倒的なリーダーの地位を獲得してしまう。そのため、普及のための投資と考えて機器で収益をあげず、もっぱらソフトで収益をあげる仕組みができている。たとえ、機器事業の赤字が嵩もうとも、一端市場リーダーとなれば、世代替わりまでは、独禁法に触れずに、市場をほぼ独占することができるため高収益を得ることができるからだ。

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