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目次

■■■ 太安万侶史観を探る 2015.11.23 ■■■


古事記の聖数への拘り

書店に行くと古事記解説本は山のようにあるが、一寸目を通してみると、「記紀」という用語が使われていることが多く、それだけでガッカリである。

古事記を読む過程で、日本書紀の記述を参考にしたら台無しだと思うからだ。
あちらは、官僚グループが纏めた国家の公定史書。おそらく、記述の質は高いが、国定宗教に沿って、統治にさしさわりのない年表に仕上げただけ。担当した当人達は気付かないだろうが、そのような纏め方をすれば歴史観が欠落してしまう。官僚用テキストとしては上出来だが、じっくり読むようなものではない。(早く言えば、その特徴は「一貫性のなさ」であり、歴史を探るには不向きな書物である。)
なかでも問題は、神世の時代がお話編纂的な記述になっている点。と言っても、東洋だろうが西洋だろうが、神話は普通はそのように取り扱われるものではあるのだが。

換言すれば、太安万侶はそんな世界の常識に真っ向から挑戦していることになる。(意見がまとまらないと適当にはしょったり、資料が無いところは適当に加えたりして、形式を整えることを第一義に編纂する姿勢に太安万侶は我慢できなかっということでもあろう。)
普通に言う神話の箇所こそが、太安万侶にとっては最重要な「歴史」なのである。なにせ、それこそが天皇家統治が続いて来た根拠なのだから。
ただ、それは、太安万侶の個人的な思想とか、天皇家の意向に沿ったというよりは、日本の精神的風土に素直に従ったと考えるのが自然だろう。どう見ても、道徳観に合わせた記述にする気は全くなさそうだし、明らかに、仏教倫理や哲学とも無縁だからだ。
もちろん、神話調で始まるし、叙事詩や経典の如き風情を感じさせるから、そのように読むこともできるが、真正なる歴史書として読み込むのが一番面白いのでは。

従って、古事記上巻を注意深く読めば、日本の超古代史が見えてくる筈。

残念ながら、素人なので読み込むといっても、たいしたことはできぬが、上巻を宗教史として眺めると色々なことがわかってくる。

例えば、「火」の神の前後では、ドラマティックな変化があったようだ、とか。(どう見ても、そこからモノ作りの神、畏怖的神、人格神の時代が始まっているのである。)

ここでは、本のパラグラフではなく、和の聖数「8」で神をグループにして、太安万侶が考えている歴史の流れに触れてみようと思う。八の付く名前を探ろうというのではなく、純粋な数の方で。

古事記記述の一つの特徴は矢鱈に註記が多いこと。これは全漢字表記なのに、それが音訓文字だけでなく、仮名や表意文字にまで使われているので当然だが、それとは無関係に神の数をいちいち示しているのは何なのだろう。数えればすぐにわかるものをわざわざ。だが、その数字は単純に数えたものと違っていたりする。数え方は必ずしも自明ではない。気になるではないか。
と言って、考えてもわかる訳もなく、ほったらかしにしていた。でも、気分悪しなので、ふと思いついて、注記の数字を気にせずに、グループ化してみることにした。できる限り8柱のグループになるようにまとめるだけ。つまり、並んでいる神であっても、特別な神として外したり、別グループ諸族と見なす訳である。その結果だが、素人が全体感をつかむには、えらくわかり易くなった感じがする。
この操作自体にたいした意味はないが、「それぞれのグループの概念ははたして何か?」、「前後のグループとの係りはどうなっているのか?」といった見方で眺めてみると太安万侶の宗教史観が見えてくること請け合い。・・・

別天神[獨神五柱]御子[三柱}八柱
【1】天之御中主アメノミナカヌシ
【2】高御産巣日タカミムスヒ神/高木タカギ
  【6】[子]萬幡豊秋津師比売ヨロズハタトヨアキズシヒメ
  【7】[子]思金オモイカネ
【3】神産巣日カムムスヒ
  【8】[子]少名毘古那スクナビコナ
【4】宇摩志阿斯訶備比古遅ウマシアシカビヒコヂ
【5】天之常立アメノトコタチ
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<神世七代>
 (獨神二神)
初代■■国之常立クニノトコタチ
ニ代■■豊雲野トヨクモノ
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 (対偶八神)
三代【1】宇比地邇ウヒヂニ神 【2】須比智邇スヒヂニ
四代【3】角杙ツノグヒ神 【4】活杙イクグヒ
五代【5】意富斗能地オホトノヂ神 【6】大斗乃弁オホトノベ
六代【7】於母陀流オモダル神 【8】阿夜訶志古泥アヤカシコネ
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 (「元祖」対偶神)
七代◆◆伊邪那岐イザナギ神 ◆◆伊邪那美イザナミ
■■天沼矛アマノヌボコ
■■淤能碁呂嶋オノゴロジマ 尋殿(天御柱アマノミハシラ)

<国産み>
 (除外)
■■水蛭子ヒルコ
■■アワ
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 (大八島国)
【1】淡道之穂之狭別アワヂノホノサワケ
【2】伊豫之二名イヨノフタナ
   愛比売エヒメ
   飯依比古イヒヨリヒコ
   大宜都比売オオゲツヒメ
   建依別タケヨリワケ
【3】隠伎之三子オキノミツゴ
   天之忍許呂別アメノオシコロワケ
【4】筑紫ツクシ
   白日別シラヒワケ
   豊日別トヨヒワケ
   建日向日豊久士比泥別タケヒムカヒトヨクジヒネワケ
   建日別タケヒワケ
【5】伊岐イキ
   天比登都柱アメヒトツハシラ
【6】
   天之狭手依比売アメノサデヨリヒメ
【7】佐度サド
   −・・・「別」体制による支配は未確定.
【8】大倭豊秋津オホヤマトトヨアキヅ
   天御虚空豊秋津根別アマツミソラトヨアキヅネワケ
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 (六島 [欠ニ島])・・・「別」体制の重要な支配域は瀬戸内海航路.
【1】吉備児キビノコ
   建日方別タケヒカタワケ
【2】小豆アヅキ
   大野手比売オホノデヒメ
【3】オオ
   大多麻流別オホタマルワケ
【4】ヒメ
   天一根アメヒトツネ
【5】知訶チカ
   天之忍男アメノオシヲ
【6】両児フタゴ
   天両屋アメフタヤ
【7〜8】・・・黒潮航路上の島の可能性あり.
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<神産み 最初の十柱>
 (初めに流れご紹介的な一柱)
■■大事忍男オホコトオシオ・・・これからが「大事」という結果が先頭に.
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 (八柱+特別海神)
【1】石土毘古イワツチビコ
【2】石巣比売イワスヒメ
【3】大戸日別オオトヒワケ
【4】天之吹男アメノフキオ
【5】大屋毘古オオヤビコ
【6】風木津別之忍男カザモツワケノオシオ
◆◆大綿津見オオワタツミ
【7】速秋津日子ハヤアキツヒコ神/水戸ミナト神[河担当]
【8】速秋津比売ハヤアキツヒメ神[海担当]
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<神産み 次に河海八柱
【1】沫那芸アワナギ
【2】沫那美アワナミ
【3】頬那芸ツラナギ
【4】頬那美ツラナミ
【5】天之水分アメノミクマリ
【6】国之水分クニノミクマリ
【7】天之久比奢母智アメノクヒザモチ
【8】国之久比奢母智クニノクヒザモチ
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<神産み 続三柱+特別山神+(後で登場神)>
【1】志那都比古シナツヒコ神[風]
【2】久久能智ククノチ神[木]
◆◆大山津見オホヤマツミ神[山分担]
【3】鹿屋野比売カヤノヒメ神/野椎ノヅチ神[野分担]・・・註ではここで4柱.
【4〜8?】・・・ここは後に登場ということか.
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<神産み 更に続いて山野の八柱
【1】天之狭土アメノサヅチ
【2】国之狭土クニノサヅチ
【3】天之狭霧アメノサギリ
【4】国之狭霧クニノサギリ
【5】天之闇戸アメノクラト
【6】国之闇戸クニノクラト
【7】大戸或子オホトマトヒコ
【8】大戸或女オホトマトヒメ
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<神産み 火傷>
  (舟)
■■鳥之石楠船トリノイハクスフネ神/天鳥船アマノトリフネ
  (火 三柱)
◆◆火之夜芸速男ヒノヤギハヤオ
◆◆火之R毘古ヒノカガビコ
◆◆火之迦具土ヒノカグツチ
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  (火傷後 八柱)
【1】金山毘古カナヤマビコ神[嘔吐]
【2】金山毘売カナヤマビメ神[嘔吐]
【3】波邇夜須毘古ハニヤスビコ神[屎]
【4】波邇夜須毘売ハニヤスビメ神[屎]
【5】弥都波能売ミツハノメ神[尿]
【6】和久産巣日ワクムスヒ
【7】豊受毘売トヨウケビメ・・・註では、船神から8柱目
   ---註では、ここまでで、2祖神+14嶋+35神---
【8】泣沢女ナキワメ・・・役割上孤立.
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<火神 惨殺>
■■十拳剱トツカツルギ
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<御刀の血関係 八柱
  (剣先の血 三柱)
【1】石拆イハサク
【2】根拆ネサク
【3】石筒之男イハツツノヲ
  (根元の血 三柱)
【4】甕速日ミカハヤヒ
【5】樋速日ヒハヤヒ
【6】建御雷之男タケミカヅチノオ神/建布都タケフツ/豊布都トヨフツ
  (柄の血 二柱)
【7】闇淤加美クラオカミ
【8】闇御津羽クラミツハ
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<屍体関係 八柱
【1】正鹿山津見マサカヤマツミ神[頭]
【2】淤縢山津見オドヤマツミ神[胸]
【3】奥山津見オクヤマツミ神[腹]
【4】闇山津見クラヤマツミ神[陰(男根)]
【5】志芸山津見シギヤマツミ神[左手]
【6】羽山津見ハヤマツミ神[右手]
【7】原山津見ハラヤマツミ神[左足]
【8】戸山津見トヤマツミ神[右足]
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<剣>
■■天之尾羽張アメノヲハバリ/伊都尾羽張イツノヲハバリ

<黄泉国>
◆◆黄泉ヨモ
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<黄泉国雷神 八柱
【1】大雷オホイカヅチ[頭]
【2】火雷ホノイカヅチ[胸]
【3】黒雷クロイカヅチ[腹]
【4】析雷サキイカヅチ[陰]
【5】若雷ワカイカヅチ[左手]
【6】土雷ツチイカヅチ[右手]
【7】鳴雷ナルイカヅチ[左足]
【8】伏雷フシイカヅチ[右足]
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<脱出 四柱  桃神と改名神も 四柱不足>
【1】予母都志許売ヨモツシコメ
■■黒御縵クロミカヅラ蒲子エビカヅラノミ[山葡萄の実]
■■爪櫛ツマクシタカムラ[竹の子]
■■十拳剱トツカツルギ[再登場]
【2】意富加牟豆美オホカムヅミ命[桃]
◆◆(黄泉津ヨモツ大神)・・・黄泉神ではなく、黄泉のイザナミ神命の"号".
【3】道敷チシキ大神
【4】道反之チガヘシノ大神/塞坐黄泉戸サヤリマスヨモツト大神[千引石チビキノイワ]
【5〜8】・・・不足.
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<祓>
  (投棄着用物 八柱 + 四柱)
【1】衝立船戸ツキタツフナト神[杖]
【2】道之長乳歯ミチノナガチハ神[帯]
【3】時量師トキハカシ神[嚢]
【4】和豆良比能宇斯能ワヅラヒノウシノ神[上衣]
【5】道俣ミチマタ神[褌]
【6】飽咋之宇斯能アキグヒノウシノ神[冠]
【7】奥疎オキザカル神[左手の手巻]
【*】奥津那芸佐毘古オクツナギサビコ
【*】奥津甲斐弁羅オキツカヒベラ
【8】辺疎ヘザカル神[右手の手巻]
【*】辺津那芸佐毘古ヘツナギサビコ
【*】辺津甲斐弁羅ヘツカヒベラ・・・註によれば,脱ぎ捨ての12神目.
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<滌神先頭 五柱 三柱不足>
  (汗垢 ニ柱)
【1】十禍津ヤソマガツヒ
【2】大禍津日オホマガツヒ
  (禍直 三柱)
【3】神直毘カムナオビ
【4】大直毘オホナオビ
【5】伊豆能売イヅノメ
【6〜8】・・・不足.
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<海人系 八柱
  (阿曇 四柱)
【1】(綿津見ワタツミ神)[⇒大綿津見神]
【2】底津綿津見ソコツワタツミ
【3】中津綿津見ナカツワタツミ
【4】上津綿津見ウハツワタツミ
  (綿津見神の子)
【5】宇都志日金析ウツシヒカナサク
  (墨江 三柱)
【6】底筒之男ソコツツノヲ
【7】中筒之男ナカツツノヲ
【8】上筒之男ウハツツノヲ
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<三貴神誕生>
◆◆天照アマテラス大御神[左御目]
◆◆月読ツクヨミ命[右御目]・・・月暦
◆◆建速須佐之男タケハヤスサノヲ命[御鼻]・・・註によれば,八十禍津神から10神目.
■■御倉板挙ミクラタナ神[御頸珠]

<速須佐之男命泣啼>
■■拳須ヤツカヒゲ[鬚(顎髭)]

<速須佐之男命天参上>
■■尺勾ヤサカノマガタマ
■■千入靱チノリノユキ 五百入靱イホノリノユキ 竹鞆タケトモ
■■十拳剱トツカツルギ
[再登場]
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<誓約 八柱
  (剣 胸形 三柱)
【1】多紀理毘売タキリビメ命/奥津島比売オキツシマヒメ
【2】市寸島比売イチキシマヒメ命/狭依毘売サヨリビメ
【3】多岐都比売タキツヒメ
  (勾玉 五柱)
【4】正勝吾勝勝速日天之忍穂耳マサカツアカツカチハヤヒアメノオシホミミ命
【5】天之菩卑アメノホヒ
【6】天津日子根アマツヒコネ
【7】活津日子根イクツヒコネ
【8】熊野久須毘クマノクスビ
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<速須佐之男命悪態>
■■神御衣カムミソ
 

■■天斑馬アメノフチウマ


<氏族神>
■■建比良鳥タケヒラトリ命[天之菩卑能命子]
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<天岩屋戸 八柱
◆◆百万ヤホヨロズ
【1】思金オモヒカネ[初出だが別天神グループ]
■■常世長鳴鳥トコヨノナガナキドリ
■■天堅石アマノカタシハリ 天金山アマノカナヤマノクロガネ
【2】天津麻羅アマツマラ
【3】伊斯許理度売イシコリドメ
■■尺鏡ヤアタカガミ
【4】玉祖タマノオヤ
■■ヤサカノマガタマ
【5】天児屋アメノコヤネ
【6】布刀玉フトダマ
【7】天手力男アメノタヂカラヲ
【8】天宇受売アメノウズメ
■■天日蔭アメノヒカゲ[蔓] 天真折アメノマサキ 小竹葉ササバ
■■尻久米縄シリクメナワ
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<速須佐之男命贖罪 神登場せず>

大気(宜)都比売神[再登場]
■■種々味物クサグサノタメツモノ
■■[頭]
 稲種イナダネ[二目] アハ[ニ耳] 小豆アヅキ[鼻] ムギ[陰] 大豆マメ[尻]

神産巣日神[再登場]
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<大山津見神系譜続>
【↑】足名椎アシナヅチ
【↑】手名椎テナヅチ
【↑】櫛名田比売クシナダヒメ・・・人身御供の巫女=須佐之男命妻[i]
■■湯津爪櫛ユツツマクシ
■■塩折酒ヤシホオリノサケ 桟敷ヤカド ヤサジキ 酒船サカブネ
■■俣遠呂智ヤマタノオロチ[ヘミ]
■■十拳剱[再登場]
■■都牟羽大刀ツムハノタチ/草那芸之大刀クサナギノツルギ
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<速須佐之男命子孫 八柱
【1】(稲田宮主須賀之イナダノミヤスガノヤツミミ神)・・・足名の名(宮の樹立)
【2】嶋士奴美ヤシマジヌミ=須佐之男命子●[ii]
【3】神大市比売カムオホチヒメ↓子
【4】大年オホトシ=須佐之男命子
【5】宇迦之御魂ウカノミタマ=須佐之男命子・・・註は突然2柱と注意喚起.
【6】木花知流比売コノハナチルヒメ[ii]
【7】布波能母遅久奴須奴フハノモヂクヌスヌ神[iii]
【8】淤加美オカミ
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◆◆日河比売ヒカハヒメ・・・靈川の巫女[iii]
  (日河比売系譜 八柱)
【1】深淵之水夜礼花フカフチノミヅヤレハナ神[iv]
【2】天之都度閇知泥神アメノツドヘチネ神[iv]
【3】淤美豆奴オミヅヌ
【4】布怒豆怒フノヅノ神[v]
【5】布帝耳フテミミ神[v]
【6】天之冬衣アメノフユキヌ神[vi]
【7】刺国大サシクニオホ
【8】刺国若比売サシクニワカヒメ[vi]
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◆◆大国主オホクニヌシ神/大穴牟遅神オオアナムヂ神/葦原色許男アシハラノシコヲ神/
     千矛ヤチホコ神/宇都志国玉ウツシクニタマ神[vii=1]
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<稲羽/根/高志 八柱
【1】稲羽之上比売イナバノヤカミヒメ=大黒主神妻[1]
【2】ウサギカミ
■■和邇ワニ
■■蒲黄カマノハナ
【3】十神ヤソガミ[兄弟]
【-】(刺国若比売)[再掲]
【4】𧏛貝比売キサガヒヒメ←神産巣日神
【5】蛤貝比売ウムガヒヒメ←神産巣日神
■■茄矢ヒメヤ[楔]
【-】(大屋毘古神@木國)[再登場]
【6】須世理毘売スセリビメ@根國=大黒主神正妻[2]
■■ヘミ 呉公矢ムカデ ハチ
■■鳴鏑ナリカブラ 呉公矢ムカデ ハチ
■■ネズミ
■■シラミ
■■五百引石イホビキノイハ
■■生大刀イクタチ 生弓矢イクユミヤ 天沼琴アメノヌゴト
【7】木俣キマタ神/御井ミヰ
【8】沼河比売ヌナカワヒメ@高志=大黒主神妻[3]
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<大黒主命系譜 八柱+重要神一柱>
【-】(多紀理毘売命)[再掲:胸形]=大黒主神妻[4]
【1】阿遅高日子根アヂスキタカヒコネ神/迦毛カモ大神←┘↓
【2】高比売タカヒメ命/下光比売シタデルヒメ=天若日子妻
【3】神屋楯比売カムヤタテヒメ=大黒主神妻[5]
◆◆事代主コトシロヌシ神←
【4】島牟遅ヤシマムヂ
【5】鳥取トトリ神←=大黒主神妻[6][1]
【6】鳥鳴海トリナルミ神←
【7】日名額田毘道男伊許知邇ヒナテルヌカタビチヲイコチニ=鳥鳴海神妻[2]
【8】国忍富クニオシトミ神←
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<大黒主命系譜続 十七柱(一柱多い?)>
【1】葦那陀迦アシナダカ神/河江比売ヤガハエヒメ=国忍富神妻[3]
【2】速甕之多気佐波夜遅奴美ハヤミカノタケサハヤヂヌミ神←
【3】天之甕主アメノミカヌシ
【4】前玉比売サキタマヒメ神←=速甕之神妻[4]
【5】甕主日子ミカヌシヒコ神←
【6】比那良志毘売ヒナラシヒメ神[淤加美神の娘 ]=甕主日子神妻[5]
【7】多比理岐志麻流美タヒリキシマルミ神←
【8】比比羅木之其花麻豆美ヒヒラギノソノハナマヅミ
【9】活玉前比売イクタマサキタマヒメ神←=多比理神妻[6]
【10】美呂浪ミロナミ神←
【11】敷山主シキヤマヌシ
【12】青沼馬沼押比売アヲヌウマヌオシヒメ=美呂浪神妻[7]
【13】布忍富鳥鳴海ヌノオシトミトリナルミ神←
【14】若尽女ワカツクシメ=布忍富神妻[8]
【15】天日腹大科度美アメノヒバラノオホシナ神←
【16】遠津待根トホツマチネ神[天之狭霧神の娘]=大科度美神妻[9]
【17】遠津山岬多良斯トホツヤマサキタラシ神←
   ---註では、八島牟遅神からここまでで、17"世"---
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<國造 八柱
■■多邇具久タニクグ[蟇蛙]
【1】久延毘古クエビコ/山田之曾富騰ヤマダノソホド[案山子]
【-】少名毘古那スクナビコナ=神産巣日神御子 [初出だが別天神グループ]
■■天羅摩アマノカガミ
◆◆光海依來之神@御諸山
【2】神活須毘カムイクスビ
【3】伊怒比売イノヒメ=大年神妻
【4】大国御魂オオクニミタマ
【5】カラ
【6】曽富理ソホリ
【7】白日シラヒ
【8】ヒジリ ・・・註では,ここまで5柱をまとめている.
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<大年系 六柱 二柱不足>
【1】香用比売カグヨヒメ=大年神妻
【2】大香山戸臣オオカグヤマトミ神←┘↓
【3】御年ミトシ・・・註では,二柱.
【4】天知迦流美豆比売アメチカルミヅヒメ=大年神妻
  (天知迦流美豆比売御子 最初の2柱>
【5】奥津日子オキツヒコ
【6】奥津比売オキツヒメ神/大戸比売オオトヒメ神[竈神]
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<御子続 屋敷系 八柱
【1】大山咋オオヤマクヒ神/山末之大主ヤマスエノオホヌシ(鳴鏑)@日枝山/葛野松尾
【2】庭津日ニワツヒ
【3】阿須波アスハ
【4】波比岐ハヒキ
【5】香山戸臣カグヤマトミ
【6】羽山戸ハヤマト
【7】庭高津日ニワタカツヒ
【8】大土オオツチ神/土之御祖ツチノミオヤ ・・・註では,ここまで9神をまとめている.
   ---註では、大国御魂神★から大土神までで16柱---
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<農系 八柱
【1】若山咋ワカヤマクヒ=「羽山戸神+大気(宜)都比売」の子
【2】若年ワカトシ
【3】若沙那売ワカサナメ
【4】弥豆麻岐ミヅマキ
【5】夏高津日ナツタカツヒ神/夏之売日ナツノメ
【6】秋毘売アキビメ
【7】久久年ククトシ
【8】久久紀若室葛根ククキワカムロツルネ
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<国譲 八柱
 (天忍穂耳命 天之菩卑命)[再登場]
【1】天津国玉アマツクニタマ
【2】天若日子アメノワカヒコ
■■天真鹿子弓アメノマカコユミ 天大蛇矢アメノハハヤ
【3】下照比売シタテルヒメ=天若日子妻
【4】鳴女ナキメ[雉]
【5】天佐具売アマノサグメ[奴婢]
 (高木タカギ神)[再登場]
■■河鴈カハカリ サギ 翠鳥ソギドリ スズメ キジ[哭女]
【-】(阿遅高日子根神)[再登場]
■■十掬剱トツカツルギ/大量オホハカリ/神度剱カムドノツルギ
【-】(高比売命)[再登場]
□□(伊都尾羽張/天之尾羽張)[再登場]
【-】(建御雷之男タケミカヅチノヲ神)[再登場]
【6】天迦久アメノカク
□□天鳥船[再登場]
【-】(重言代主ヤヘコトシロヌシ神)[再登場]
■■青柴垣アオフシガキ
【7】建御名方タケミナカタ
■■千引石チビキノイハ
■■天御舎アマノミアラカ
【8】クシヤタマ神[鵜]=水戸神孫
■■十平アマノヤソビラカ
■■海布 海蓴コモ
■■口大尾翼鱸クチオホノヲハタスズキ 天真咋アマノマナグヒ
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<降臨 八柱
【1】天邇岐志アメニキシ国邇岐志クニニキシ天津日高日アマツヒコヒコ番能邇邇藝ホノニニギ
【2】万幡豊秋津師比売ヨロヅハタトヨアキヅシヒメ[初出だが別天神グループで本来は入らない.]
【3】天火明アマノホアカリ
【4】猿田毘古サルタビコ
【-】五伴神+副三神(八柱)
  (天児屋命 布刀玉命 天宇受売命 伊斯許理度売命 玉祖命)
  (常世思金神 手力男神 ↓)
【5】天石門別アマノイワトワケ神/櫛岩窓クシイハマド神/豊岩窓トヨイハマド神[門神]
【6】登由気トユケ
【7】天忍日アメノオシヒ=大伴連
【8】天津久米アマツクメ=久米連
■■天石靱アメノイワユキ 頭椎大刀クブツチノタチ 天鹿児矢アメノマカゴヤ
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<海彦山彦 八柱
【-】(猿田毘古神)[再登場]
■■比良夫ヒラブ
【1】底度久御魂ソコドクミタマ
【2】都夫多都御魂ツブタツミタマ
【3】阿和佐久御魂アワサクミタマ
■■鰭広物 鰭狭物 海鼠
■■紐小刀ヒモカタナ
【4】神阿多都比売カムアタツヒメ/木花佐久夜毘売コノハナサクヤビメ
【5】石長比売イハナガヒメ
■■尋殿ヤヒロドノ
【6】火照ホデリ命/海佐知毘古ウミサチビコ
■■鰭広物 鰭狭物
【7】火須勢理ホスセリ
【8】火遠理ホヲリ命/天津日高日子アマツヒコヒコ穂々手見ホホデミ命/
   山佐知毘古ヤマサチビコ/ 虚空津日高ソラツヒコ
■■物 毛柔物
■■十拳剱[再登場]五百鉤イホチ一千鉤チチ
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<海人神裔 八柱
【1】塩椎シホツチ
■■間無勝間マナシカツマ小船
■■湯津[斎]香木ユツカツラ
■■玉器タマモヒ
【2】豊玉毘売トヨタマビメ命[尋和邇][=日子穂々手見命妻]
■■赤海タヒ
■■塩盈珠シホミツタマ 塩乾珠シホフルタマ
■■佐比持サヒモチ[一尋和邇]
【3】天津日高日アマツヒコヒコ波限建鵜葺草葺不合ナギサタケウカカヤフキアヘズ
【4】玉依毘売タマヨリビメ[=天津日高日波限建鵜葺草葺不合命妻]
【5】五瀬イツセ---海原へ
【6】稲氷イナヒ
【7】御毛沼ミケヌ---浪穂跳んで常世國へ
【8】若御毛沼ワカミケヌ命/豊御毛沼トヨミケヌ命/神倭伊波礼毘古カムヤマトイハレビコ

<上巻終結>

(参照) 西宮一民 校注:"付録 神名の釈義"@「古事記」新潮日本古典集成 1979 [文字も含めてママ引用ではありません.]

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