[→本シリーズ−INDEX] ■■■ 古代の都 [2018.10.23] ■■■ [22] 伊波禮甕栗宮 & 忍海高木角刺宮 22代 白髪大倭根子命清寧天皇の宮は伊波禮甕栗宮。 御陵は河内多治比高鸇。没年御陵等すべて無記載。 21代が崩御すると、貴種の血筋で残っている男系は他には存在しないので継承争いは発生しようがない。独特な名称であるが、髪だけに注目しているからアルビノではなさそう。しかし、貧血気味の虚弱体質だったことを示唆する訳でもない。気ままに殺戮を繰り返す父君の下でストレスが溜まっていた結果と見よと言うことか。 目立つ動きを避けていたのは間違いない訳で、歌も残っていないようだ。おそらく父君の血筋が途絶えることを是としていたのだと思う。名残しのために、白髪部を制定しているし。 天皇┬《無》 ┼┼《無》 天皇家が途絶えてしまう可能性もあり、気にしていたようだ。継承候補にあがったのが、すでに殺されている兄の妹、17代の御子たる飯豊郎女@葛城 忍海高木角刺宮。空位状況を埋めるには、巫女的存在の女帝しかあるまいとされたのだと思われる。 十七代天皇┬黒比売命(葛城之曽都毘古の子 葦田宿祢の娘) ┼┼┼┼┼├─市辺之忍歯王 ┼┼┼┼┼├─御馬王 ┼┼┼┼┼└─青海郎女/飯豊郎女 即位してはいないが、一人だけの登場だから、実権を握ったのは間違いなさそう。殺戮を厭わぬ大長谷若健命が畏れ敬ったのが葛城の一言主だったの話があるから、当時の鎮護信仰の中心地は、初代が関係する葛城と考えるべきかも。「古事記」に飯豊郎女王御陵の記載は無いが、伝葛城埴口丘陵。 ┼↓近鉄 ┼│┼┼┼┼┼┼┼┼│ ┼○近鉄新庄駅┼┼┼○大和新庄駅 ┼└┐┼┼┼┼┼┼┌┘ ┼┼│┼┼┼┼┼┼│ ┼⊥└┐┼┼┼┼┌┘ ←葛城埴口丘陵=飯豊陵◇☚ ┼┼⛩○忍海駅┼│ ←角刺神社=忍海高木角刺宮◆☚ ┼┼┼│┼┼┼┼│ ┼┼┼│┼┼┼┼│ ┼┼┼◎┼┼┼┼○御所駅 ┼┼┼近鉄御所駅│ ┼┼┼┼┼┼┼┼↑JR和歌山線 そんな風に考えると、22代は、千代の"隠国の泊瀬(長谷)"の雰囲気から離れ、初代天皇の言われある地 伊波禮(磐余)池のほとりに宮を造成したと見ることもできよう。 ┼┼┼│┼┼┼↓初瀬川 ┼┼┼│┼┼┼││三輪駅 ┼┼┼└┐┼┼│○┼>┼┼▲ ←三輪山 ┼┼┼┼└┐┼││┼>┼┼┼┼┼┼┼┼↓白川 ┼┼香┼┼│┼└│┐┼ΛΛΛΛΛΛΛ∴│ ←長谷列木宮◆25 ┼┼久大┼│┼桜││┼┼┼┼∴┼┼┼┼│ ←長谷朝倉宮◆21 ┼┼山福┼└┐井│└┐∴┌─────── ←師木島大宮◆29 ─┐駅駅┼∴│駅│┼└─│─────┬┴ ←他田宮◆30 ───○───○─────○───────○─ ──○────○┘┼┼┌┘大和朝倉駅│┼┼長谷寺駅 ┼│┼┼┼┼└─┐┼┌┘┼┼┼┼┼┼│ ──────────┘ ←R165 ┼└┐┼┼┼卍┼│ ←阿部文殊院 ┼┼└┐┼⛩┼┼│ ←春日神社=池邊宮◆31 ┼┼┼└┐┼┼┼│ ┼┼┼┼└┐┼┼│ ┼┼┼┼∴│┼┼│ ←伊波禮若櫻宮◆17 伊波禮玉穂宮◆26 ┼┼┼┼┼↑米川 ↑寺川 ┼⛩┼┼┼│┼┼│ ←御厨子神社=伊波禮甕栗宮◆22☚ ▲┼┼┼┼│┼┼│ ←香久山 ┼┼┼┼┼│┼┼└┬──■ ←倉橋池 ┼┼┼┼┼│┼┼┼│卍 ←金福寺=倉橋柴垣宮◆32 【上記載宮】 伊波禮若櫻宮◆17 長谷朝倉宮◆21 伊波禮甕栗宮◆22 長谷列木宮◆25 伊波禮玉穂宮◆26 師木島大宮◆29 他田宮◆30 池邊宮◆31 倉橋柴垣宮◆32 【鉄道駅名】[→] 表紙> (C) 2018 RandDManagement.com |