→INDEX ■■■ 「古事記」解釈 [2023.7.17] ■■■ [747] 太安万侶:「漢倭辞典」⺬⺭ この神についても、天神だけなのか、地祇、特に河伯的な神も含まれるのか、解説が欲しいところ。 示/𥘅3…示奉天照大御~之時 視/視1…故 欲還 且與黃泉~相論 莫視我 倭人の信仰を考える上ではここらが重要な気がしてくる。𥘅の文字構成の核が垂直直線の縦棒であると見なせるか否かということで。 (中華帝国の風土からすれば、この手の、文字の意味情報は少ないのでは。文字化とはあくまでも語彙発音の記号化で、単なる決まり事に過ぎないとの観念が強いから。文字デザインの由来よりは、系譜的デザイン変遷過程に興味が集中する筈。そこには、各地区王朝間の連関を示す情報が含まれているに違いないので。) この<示>だが、気になるのは、偏として<⺬ >を使わず、<⺭ >とする理由。どちらでも同じで、表記上の都合とばかり思っていたのだが、意味が違うとの解説にでくわしたのである。・・・ 但し、日本国の場合、 ≪示≫@「説文解字」 天垂象 見吉凶 所以示人也 …冒頭で書いた天啓ということになる。 从二 三垂 日月星也 …これは無理な推定。"祭卓"では無く、< ̄+巛>と考える訳で。 しかし<⺬ >文字群からは、天神だけでなく、鬼神・死霊や地神にも関係している、祭祀/祭器の表象を意味していると考えざるを得ない。この外延として、吉凶禍福概念も含まれることになる。 ところが、新たに登場した<⺭ >はもっぱら天神関係だそうな。その結果、<⺬ >表記に拘る文字はもっぱら地祇関係となっているらしい。 そうなると、"天神地祇"と書くべきだし、本来的には神社と~社を分離すべきなのかも。 神/神773…天地初發之時 於高天原成~ 祖/祖126…爾其御祖命哭患而參上于天 禮/礼98(91)…深淵之水"夜禮"花~ 西方有熊曾建二人 是不伏无禮人等 祁67(67)…「我君者不死坐祁理」 禰/祢41(41)…宗賀之稻目宿禰大臣 禍/禍6…八十禍(摩賀)津日~ 祭8…拜祭伊勢大~之宮也 禊4…禊祓也 祓4…禊祓也 社/社3…此者坐難波之比賣碁曾社 示土は土地の神様を祀る為に地を清め祭壇を設けた場所 祝/祝3…葦原色許男 祝大廷乎 禱/祷3…爾言禱白之 祿/禄3…爾多祿給其隼人曰 祇2…於天~地祇 亦 山~及河海之諸~ 悉奉幣帛 祟1…斗摩邇邇占相而求何~之心 爾 祟出雲大~之御心 __0示/𥘅 +_2礽 +_3社 礿 祀 祁 祂 +_4祄 祅 祈 祉 祊 祋 祌 祍 +_5祏 祐 祑 祓 祔 祕 祖 祗 祘 祚 祛 祝 神 祟 祠 祡 祒 祙 +_6祥 祧 票 祩 祪 祫 祭 祣 祤 祬 祮 +_7祲 視 祦 祰 祱 祳 祴 祵 祶 祸 +_8祹 祺 祻 祼 祾 祿 禀 禁 祽 禂 禃 禆 +_9禊 禋 禌 禍 禎 福 禑 禓 禕 禖 禘 禇 禈 禉 禐 禒 禗 禙 +10 禜 禝 禡 禚 禞 禟 禠 禢 禣 +11祺 禦 禤 +12禧 禨 禩 禪 禫 +13禮 禯 禬 禭 +14禰 禱 +15禲 +17禳 禴 +18禵 +19禶 禷 「古事記」の用字範囲を考慮すると、現代日本人にも馴染みがある 祭祀 祈禱 福祉 禁咒 祠堂 祥雲といった語彙は、祀 祈 福 祉 禁 祠 祥を欠いていることを考えると、あまり使われていなかった可能性も。 (C) 2023 RandDManagement.com →HOME |