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■■■ 「古事記」解釈 [2024.5.8] ■■■
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「古事記」を読み始めると、先ず、本文冒頭で面食らうことになる。日本の≪~≫の概念がさっぱりわからなくなるからだ。
一番最初の~の名は、天之御中主~。

社会一般的に祀られて来た~とはとても思えない。しかも、ゼウスの様な総元締めの地位にありそうな高踏的雰囲気を醸し出す表記。ところが、これ以上、説明が一切ない。このため、果たして人格的様相を示しているのかもわからないし、出自も性情も露知れず。
従って、どうしても形而上の存在に映ってしまう。・・・多神教でアニミズムの国であるとの思い込みがあるので、その違和感は、なんとも表現のしようもない。しかも、序文のガイストでは、宇宙創成期の3~と、国生み~生みの対偶2~を、創世期の~として表に出しているから、アニミズムのコンセプトとこの5~がどう繋がるのか計りかねるところがある。
なんとも難しい。

小生は、~とは、信仰者の存在が大前提で、その理念を表出する祭祀者が立てられ、初めて社会に顕れると考えているので、天之御中主~の位置付けにはほとほと悩まされる。

~の原初は、食・生殖・住の3分野での社会的風習と見ているからでもあるが。(民俗学的感覚)・・・
 ○地縁[部族的集落]の~(自然環境靈)
    ⇔ 後の、産土神・鎮守神
 ○血族の~(トーテム)
    ⇔ 後の、宗族祖神@儒教/祖先~@日本仏教(法要)
 ○家族居住地内の~
    ⇔ 後の、屋敷~・火~
「古事記」では、日神・月神・星~は明示的に登場している訳ではなく、かなり遅くに生まれる。このうち、星信仰はほぼ存在していなかったととれるので、成程感はある。天体が~と化すには、宇宙の観念や科学的思想が必要であり、そこに至るにはおそらく長い年月を要したと思う。自然発生的な部族を超越する社会的組織が発生し始めると、精神的紐帯が必要になり、初めて生まれるのではないかと考える。

さらに付け加えるなら、上記のようには信仰者組織が生まれにくく、カテゴリーが分かり難い雑~の場合は、さらなる年月がかかったと見てよいだろう。
その段階に達すると、個人の自我も意識されるようになり、信仰が個人のものになっていくのだろうが、ここらは現時点でもまだ過渡期にあると云えそう。

ともあれ、「古事記」は~満載。自分なりの~の分類観が無いと全体像さっぱりわからずになりかねないので、つらい。


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