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■■■ 「古事記」解釈 [2022.11.18] ■■■
[歌鑑賞46]道の後こはだ乙女を雷の如
【(太子)大雀命】天皇から女を譲り受けて喜んだ
美知能斯理みちのしり 古波陀袁登賣袁こはだをとめを 迦微能碁登かみのごと 岐許延斯迦杼母きこえしかとも 阿比麻久良麻久あひまくらまく
㊄(5-7)-(5-7)-7

    故 被賜其孃子之後
    太子歌曰

道の後  道の端ての地から来た
こはだ乙女を  子肌の少女は
雷の如  (素晴らしいと)雷鳴のように
聞こえしかども  聞こえて来たのだが
相枕枕く  (今は)腕枕しあって睦会う仲

"古波陀こはだ"乙女は、通常の用法からすれば地名を示すと見ることになっているようだが、そのような地名はどこにも見つからない。小生は、"子(児)肌"と見る。
髮は長いし、頬紅色。大和地区では滅多に見かけないお譲さんだが、その魅力の一つが肌の木目細かさではないかと思うから。(夏湿潤猛暑で冬厳寒乾燥の盆地気候では肌は荒れ放題。)

雷鳴が轟き渡るほどの、美しい娘子との噂が飛び交っていたのだから、これ以外にはなかろう。
道の後からの来訪とされており、日向の一言もないのに、突然に馴染み無い地名が使われるとは考えにくいからでもある。

このような素晴らしいお嬢さんを賜り、父君にはどう感謝してよいのかわからない、と言っているようなもの。

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