→INDEX ■■■ 「古事記」解釈 [2022.11.29] ■■■ [歌鑑賞57]倭辺に行くは誰が夫 ㊄(5-7)-(5-7)-7 又歌曰 倭辺に 大和の方へと 行くは誰が夫 行くのは誰の夫でしょう 隠り処の (地下に)隠れているかの(様に) 下由這へつつ 心の底で(密かに)通じ合っている(先へ) 行くは誰が夫 行くのは誰の夫でしょう 別れに際し、永遠の愛を表明したとも言える前歌の続き。 隠れ処の下を這うようにやって来てくれ大変に嬉しかったものの、今度はその逆で、お忍びで帰って行くのを見るのは、やりきれない気持ちです、との告白歌だろう。 天皇と巫女の神婚的関係観念はすっ飛んでおり、純粋な男女関係としての夫と妻の別れのシーンと言ってよいのでは。 大和国にも妻こと、皇后が存在しているものの、この地 吉備で私を正式に娶ったのですから、大君は正真正銘 黒比売の夫なのですヨ、忘れないで下さいね、と。 それは、吉備王朝終焉も意味しているのだろう。 (C) 2022 RandDManagement.com →HOME |