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■■■ 「古事記」解釈 [2022.12.11] ■■■
[歌鑑賞69]雲雀は天に駆ける
【女鳥王】夫に天皇暗殺を期待
比婆理波ひばりは 阿米邇迦氣流あめにかける 多迦由玖夜たかゆくや 波夜夫佐和氣はやふさわけ 佐邪岐登良佐泥ささきとらさね
㊄(4-6)-(5-6)-7

    故 天皇知其情 還入於宮
    此時 其夫速總別王 其妻女鳥王 答 歌曰

雲雀は  雲雀が
天に駆ける  天に向かって飛翔しています
高往くや  天空高く飛ぶ
隼別  隼別(という名前なのですから)
雀獲らさね  雀をお獲りなさいよ

隼にしておけばよいのに、隼別と具体的な名称にしてしまうと、大雀天皇襲撃をそそのかしている歌以外にあり得ないことになってしまう。
それを知りながら敢えて歌ったことになろう。と言っても、重大な決断の割には、不退転の決意とか、政治的思惑を全く感じさせず、目障りだから消してしまったらという様なお気軽さ。

ただ、雲雀がどのような意味で使われているかがわからない。地上から一気に雲に届くのであるから、転機を伝えていることになるのだろうか。
どうあれ、ちょこまか動き回るしかできない雀を侮蔑する句なのだろうが。

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