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■■■ 「古事記」解釈 [2022.12.24] ■■■
[歌鑑賞82]宮人の足結の小鈴
【大前小前宿禰】宮人振輕皇子を匿う趣意
美夜比登能みやひとの 阿由比能古須受 あゆひのこすず 淤知爾岐登をちにきと 美夜比登登余牟みやひととよむ 佐斗毘登母由米さとひともゆめ
㊄(5-7)-(5-7)-7

    爾 其大前小前宿禰 擧手打膝 儛訶那傳 歌參來
    其歌曰

宮人の  宮人の
足結の小鈴  足に結び付けた小鈴を
落ちにきと  落としてしまつたと
宮人響む  宮人が大騒ぎしておりますが
里人も謹  里人はお静かに

前歌同様、これも適当に解釈して通貨したくなる箇所。流れはわかっているからだが、だからといって歌の解釈が簡単な訳では無い。
当たり前だが、大前小前宿禰が、手挙げ膝打ちし舞って、歌いながらやって来ること自体異常と言わざるを得ない。これは宴ではなく、これから戦闘が始まろうとの場面なのだから。
と言っても解釈はかえって楽で、緊迫した状況を解きほぐし、軽皇子の身柄引き渡しの意向を伝えたとすればよいだけのこと。それに合わせて各句の意味を決めればよい。従って、いくらでも勝手な読み方ができよう。
例えば、こうなる。
  宮人=大前小前宿禰 小鈴=軽皇子 里人=穴穂御子

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