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■■■ 「古事記」解釈 [2023.1.20] ■■■
[歌鑑賞109]潮瀬の波折りを見れば
【即位前天皇】@歌垣経緯無礼な態度批判
斯本勢能しほせの 那袁理袁美禮婆なをりをみれば 阿蘇毘久流あそびくる 志毘賀波多傳爾しびがはたてに 都麻多弖理美由つまたてりみゆ
㊄(4-7)-(5-7)-7

    於是 王子
    亦 歌曰

潮瀬の  潮が打ち寄せる瀬で
波折りを見れば  波が打ち砕ける様子を見ていると
遊び来る  遊びながらやって来る
鮪が端手に  鮪がおり その端っこに
妻立てり見ゆ  (離れて)妻が立って(ただ眺めて)いるのが見える

天皇としては、耐え難い状況に追い込まれたようである。

柴垣で歌が続いていたのに突然転換して勝手に詠み始めており、これでは歌垣にならない。
しかも内容たるや、娘子を奪われ取り返す力もないというに、その腹いせに、ただただ侮蔑するためのもの以上ではなかろう。それを上手に表現する技巧も欠いており、大和地区では品位を疑われること間違いなし。

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