→INDEX

■■■ 「古事記」解釈 [2023.1.21] ■■■
[歌鑑賞110]大王の御子の柴垣
【志毘臣】@歌垣経緯さらに強烈な敵愾心表明
意富岐美能おほきみの 美古能志婆加岐みこのしばかき 夜布士麻理やふじまり 斯麻理母登本斯しまりもとほし 岐禮牟志婆加岐きれむしばかき 夜氣牟志婆加岐やけむしばかき
㊅(5-7)-(5-7)-7-7

    爾 志毘臣
    愈怒 歌曰

大王の  大君の
御子の柴垣  宮の柴垣は
八結締まり  節だらけに締めて作っていて
閉り廻し  結んで閉め回しているだけですから
切れむ柴垣  (簡単に)切られてしまう柴垣ですし
焼けむ柴垣  (すぐに)焼かれてしまう柴垣です

歌垣のルール通り、柴垣で歌をつなげている。

柴垣を貶める内容になる訳だが、すぐには何を言いたいのかが、わかりにくい。しかし、宮の防御壁でもある垣が、切れるとか焼けるというのだから穏やかではない。

戸を閉めていても、雑に作っていて節穴だらけの垣であり、廻りを囲まれ、切られ燃やされるだけですナと、反逆の狼煙をあげた訳である。

 (C) 2023 RandDManagement.com  →HOME