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2000.3.2
 
 


「選択と集中」に励もう…

 「『選択と集中』の経営に邁進せよ。」とのトップの発言に応え、しばらくぶりに研究所スタッフが真剣に取り組んでいる。

 それにしても、スタッフ全員が多忙過ぎるようなので、どのような業務を担当しているのか質問してみた。
 
 「優秀な研究員までスタッフ業務に起用し、増員体制を敷いたのに、どうしてそんなに忙しいのですか?」---「『選択と集中』経営の方針に合わせた動きですよ。」

 「とてつもない大型プロジェクトでも進めるつもりなのですか?」---「そんな余裕はウチにはありません。新しい研究テーマは今年は1つも認めてない位ですよ。2割のテーマを切って、その研究員を他のテーマに振り分けたばかりです。」

 「スタッフを研究職に復活させないのですか?」---「それどころではないですよ。仕事が増え過ぎて、増員してもらいたい程です。」

 「何をしているのですか?」---「スタッフそれぞれが『選択と集中』経営のための研究所改革プランを担当しているのです。例えば、私の担当は、人事評価システムの改訂、研究員の社内教育と外部機関の選定、モラル向上策、セキュリティ対応、ノレッジマネジメント導入調査、書類の電子ファイル化の窓口、経理処理システムの改訂支援、リクルートと学会対応です。隣のA君は、研究評価システム構築、アウトソーシング検討グループのリーダー、インターネット利用懇談会事務局、大学との共同研究促進と契約、その他にも3〜4件担当している筈です。多すぎて、とてもこなしきれない状況ですよ。」

 「それじゃ残業続きでしょう。重要なものだけに絞れないのですか?」---「いやー、残業は当たり前で、休日が無い状態ですよ。『選択と集中』経営の成功のためには、頑張らないといけない訳です。」

 「業務は『選択と集中』しないのですか?」---「ハハハ。『選択と集中』経営といっても、儲からない事業のうち、どうしようもないのを切るだけですから。下が色々やらないと成果は出ないんですよ。」


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