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2000.8.19
 
 


大型合併の未来…

 日本企業もようやく大型合併や事業統合を始めた。
 この動きを、研究者・エンジニアは、冷静に眺めているようだ。というのは、効果を疑問視しているからだ。

 欧米企業の大型合併では、業界リーダーに対抗するために、合併後に必死に合理化を進める。リーダーと同等か、それ以上の、規模の効果を発揮すべく邁進するのが当たり前だ。研究者・エンジニアは、ビジネス交渉や学会を通じた交流で、その実態を耳にしている。厳しい統合の動きのなかで、欧米の研究者・エンジニア達が、しっかりと生抜いているのをよく知っている。
 そうした動きと、日本の合併はかなり違うと実感している。

 といっても、日本の合併は「甘い」と見ている訳ではない。日本の合併は目的が違うと考えているだけだ。
 経営者の方針を、「規模が大きいと、潰せば社会的影響が深刻になる。従って、潰すことなど絶対にできまい。」と見ているのだ。メーカーはメイン銀行の方針を踏襲させられる訳だ。

 欧米企業は、2000年に入り、新しい合併モードに入って来た。今までのように、リーダー対抗などというものとレベルが違う。市場寡占ができる圧倒的巨大企業をつくり、大型研究開発を進め、一挙に先行する考えなのだ。

 「そういう状況なら、いくら頑張っても欧米巨大企業とは競争になるまい。ニッチ分野でもよいから、自分の能力を磨くことだけに集中するか。」というのが、研究者・エンジニアの本音のようだ。


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