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2001.2.2
 
 


横並び体質からの脱皮…

 低収益化がわかっていても、他社と同じ製品分野で熾烈な競争を繰り広げるのが日本企業の特徴と言われてきた。なかでも、半導体産業は典型的な「横並び体質」だと批判され続けている。

 エンジニアに言わせれば、技術戦略を策定しようとしないから、いつまでも「横並び体質」が続いたのだという。
 技術開発にメリハリがつけられないから、研究者・エンジニアをすべての領域に投入せざるを得ない。多数の優秀な人材を半導体分野に投入すれば、それなりの成果はでる。90年代の投入量はすさまじかったそうだ。多大な資源投入がペイしそうな市場は限られているから、同じ分野で競争することになる。

 当然のことだが、このような方針を何時までも続けることは無理だ。その時期が思ったより早く来た。

 搭載素子の数が膨大になり設計コストが上昇した上、微細化進展による製造装置・材料コストが急増したからだ。大きな市場を狙おうと思えば、百億円単位の開発費用が必要になる。こうなると、「横並び」展開はできない。低収益ならまだしも、大赤字の可能性が高い。流石に、同じ展開は避けざるを得ない。

 しかし、「微細化と設計ツールに注力」というスローガンをだけで、明瞭な技術開発方針はつくられていないそうだ。
 エンジニアは、「システムLSIの時代に、技術戦略不在で戦うことになりそうなのです。」とシニカルに語る。


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