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2001.2.2
 
 


忘れ難いハイビジョン…

 デジタルTV放送開始にともない、新聞は歓迎一色だ。マスメディアは、自社の放送事業が活性化すると考えているのだろう。
 ところが、証券アナリストのなかには、暗い見通しを語る人がいる。マスメディア界も無視する訳にもいかず、批判的な意見が増えて来た。多額の投資負担にもかかわらず、収入が増える見通しは不明瞭なのだから、「明るい見通し」を語れる筈がない。

 しかし、アナリストの発言にはまだまだ遠慮がある、と見るエンジニアは多い。アナログハイビジョンの経験を思い出すからだ。

 世界の先端を走るアナログハイビジョンへの期待は高かった。経済審議会の2010年委員会による報告書(1991年6月 )は典型だ。1995年には200億円市場、2000年には3000億円、2010年には3兆円とされた。当事者たる、日本電子機械工業会は、2000年の国内需要を2兆8千億円と予測した。(「社会構造の変化に伴うAV(音響・映像)機器新製品開発の方向性と将来展望」)
 現実---2000年4月末現在でハイビジョン・テレビ出荷累計は839,000台だ。(この他に受信可能なTVが206万台ある。)

 当時、ハイビジョン製品開発を突貫工事で進めたエンジニアは過去を忘れていない。
 どういうつもりか、技術のつながりが全くないデジタルTVを相変わらず「ハイビジョン」と呼ばせるから、過去が思い出されるのだ。


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