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2001.5.10
 
 


日本は研究開発費が多い国なのか?…

 研究開発費の対GDP比率の数値を見る限り、日本は世界に冠たる「技術立国」に映る。研究開発従事者が人口に占める割合もトップを切っていると言ってよいだろう。にも係わらず、世界をリードするようなアウトプットに結びついていない。---といった発言をすると現場は烈火のように怒る。

 研究者に言わせれば、日本の研究開発費投入方針は「安かろう悪かろう」のバラマキ型だという。

 確かに、研究開発従事者当たりの支出額は極めて低い。購買力平価で比較すれば、米国の半分程度だ。日本の研究開発は人数勝負といえよう。成功した研究者のなかには、「下手な鉄砲も数打てば当たる」式のマネジメントが日本の特徴と揶揄する人もいる。作業員兼務の研究者数を数える「水脹れ勘定」の研究開発体制では戦える訳がない、との悲観論さえ出ている。

 技術集約型産業の研究者に至っては「誰が研究開発費トップレベルと言っているのだ。」と憤懣をこめて語る人も多い。
 エレクトロニクスやヘルスケア産業で比較すれば、日本は「世界に冠たる」研究開発費投下国とは呼べないからだ。対売上費率のトップは、当該分野のリーダー国である。「水増し売上を目指すための範囲拡大ばかり。選択と集中など単なるスローガン。」との不満を公言する人さえいる。


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