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2002.1.21
 
 


ベンチャーへの新たな人材供給源…

 日本では、大企業が沢山の研究者・エンジニアを抱えているため、優れた技術系人材がベンチャーに流れないので、新産業がなかなか生まれないとの発言を聞かされ続けた。

 この状況がいよいよ変わり始めたようだ。大企業が本格的なスリム化を図り始めたからだ。

 聖域無しに、コア領域以外はできる限り研究者・エンジニアを削減する方針が一般化しつつある。特に、グローバルな競争に曝されているハイテク産業で、この動きが急だ。
 大企業の社内では、波風を立てる動きを避けてきた人も、一旦社外に出れば、革新的な動きを図らざるを得ない。わかりきったことをしていたのは、高収入確保は難しい。一方、ベンチャーなら、現在の収入が低くでも、成功すれば巨大な見返りが期待できる。当然、後者に人が流れるだろう。

 なかには、コア人材の選定がいい加減な企業もある。政治的に動く人材だけ残り、技術のプロは一律削減の対象になっている。こうした企業では、研究者・エンジニアは自社の経営能力レベルが驚く程低いことに始めて気付いたようだ。力がある技術者は、人員削減の機会を利用して社外のチャンスに賭けようと考え動いている。
 この動きに気付いているマネジメントもいるが、動く考えはないと語る。「長期的には当社は生き残れないから、当然のこと」と達観しているのだ。


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