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2002.2.6
 
 


全員参加の選抜教育…

 90年代後半から、研究者・エンジニアの選抜教育が盛んになった。
 お蔭で、「今後は成果主義を徹底し、報酬が倍は当たり前になる。」という掛け声のもと、社内研修が増えている。しかし、エリートと目される参加者には極めて不評だ。

 選抜人事と叫びながら、研修は選抜教育になっていないのだ。参加者のレベルのバラツキは酷いという。誰が見てもビジネスセンスが無い職人気質の人もいるし、基本的なビジネススキルを欠く人まで参加しているからだ。
 将来の自社像を描くというようなカリキュラムが組まれているのだが、全く議論できない人が沢山含まれており、低レベルのお話し合いしかできず、力がある人はフラストレーションが溜まるらしい。質の悪い時間つぶしの議論に、どれだけ我慢できるかというスキル向上の教育だ、と語る人さえいう。

 選抜教育といえば、社内の優秀な人を集めて徹底的に議論する状況を思い浮かべるが、全く異なるようだ。選抜と言うだけで、実際には、選抜ができないから、相変わらず全員参加研修を進めているのだろう。

 ということは、人事が推進する研修はスキルアップ教育ではない。多くの参加者自身に、自分は凡庸だ、と納得させる場であって、優秀な人を磨く場ではないのだ。


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