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2002.10.25
 
 


TLOの変質…

 大学等技術移転促進法の制定が1998年。これを受け、2000年には全国にTLOが揃った。
 それからほぼ2年が経過する。そろそろ各TLOとも将来の財政を本音で心配しはじめる頃だ。

 TLOは米国では長い歴史を持つが、それでも、一部の例外を除けば、TLOの財政基盤が堅固とはいえない。現状でも、バイオ特許からの収益が落ちたら、運営に行き詰まりかねない、といった程度だ。TLOを回すのは見かけよりは難しい。

 ・・・という議論も重要だが、TLOの意義、「産業への貢献」、を再確認すべき時期にきているようだ。

 今もって、TLOは事業的センスで収益をあげる機関、とのドグマが多い。事業収益を副次的な目的にすると、政府の補助にすがる機関に変質する、という主張だ。確かに、一理あるが、単純な見方の結果は悲惨だ。

 表面には現われないが、底流で、方針対立が発生している。

 アカデミズムは、お金がかかるから米国特許化をあきらめた、と平然と発言する。
 重要発明が特許防衛できないので、産業界は驚く。「なんのためのTLOだ。成果の作文をつくってどうする。」とあきれ返る。


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