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2002.11.18 |
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技術マネジメント専門家の凄さ…技術マネジメント講座設立ブームである。なかでも目立つのが、アカデミズムで育った専門家の張り切りようだ。 企業経営者に対しては、技術マネジメント教育への消極的な姿勢を批判し、技術者に対しては、技術マネジメント能力不足を指弾する。 ご指摘通り、これこそが日本企業の弱点だ。 このため、政府や産業界が支援を始めた。その結果、お金が「マネジメント教育」業界に流入し、関係者はおおいに潤っている。教育品質も高くなってきた。 一方、産業界の実務家はこの動きを、あきれ返って眺めている。 というのは、アカデミズムの「専門家」は90年代の技術構造変化を全く読めなかったからだ。にもかかわらず、マネジメント教育を先導している。 実務家は、早くから半導体産業の競争力低下を予想し警告を発していた。先見性あるマネジメントも零落可能性を示唆していた。 一方、アカデミズムの「専門家」は全く逆の発言を続けた。なかには、日本の半導体産業飛躍の理由を徹底分析した「専門家」もいる。 当然ながら、競争力低下が誰の目から見ても明らかになっても、「専門家」はその理由を説明できない。・・・と批判すると、「専門家」は答えを用意している。「日本の半導体企業は戦略がなかった。」という。 確かに、間違いではなかろう。 「それでは、どのような戦略で復活できるのか?」と問うと、答えが面白い。・・・「その答えを出せるように、技術マネジメント教育を急ぐ必要がある。」 実務家は、ここで議論をあきらめる。 産業の米と呼び、戦略産業と位置付けた産業が競争力低下しているのだ。本来なら、アカデミズムの「専門家」が率先して、その原因を究明し、再興提言があってしかるべきではないのか。 ・・・と言いたいが、沈黙するしかない。 低収益産業からお金が降ってくることはない。教育ビジネスの成功を追求するなら、こうした戦略は当然といえよう。そして、隆盛を築きつつある。 流石「専門家」である。 苦笑いの目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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