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2002.11.26 |
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意思決定の新手法…研究開発トップへの信頼感が崩れつつある企業にお邪魔した。研究者は、トップが意思決定を先送りしている、と語る。 もっとも、当の本人は、そう考えてはいない様子だ。赤字事業のテーマを削り、伸びる分野のテーマへの重点化政策を進めているからだ。 しかし、魅力分野設定が変わったようには見えないし、当社の強みを活かす方針も同じだ。これでは、とりあえずテーマを削減し評価を厳格化しただけ、と思われてもしかたあるまい。 方針が変わったとは見えないから、これで生き残れるのか、皆不安なのだ。 確かに、曖昧な方針だから、次々と疑問が湧く。 ・ 当社の力が発揮できる分野にもかかわらず失敗が続いている。 -- 同じ政策を続ければ、又、失敗するのではないか? ・ 投入資源集中だけで競争力向上を狙う作戦に見える。 -- 競合が、当社を凌駕する投資を強行したらどうするのだ? ・ 狙う領域は、どの会社も魅力的と考えている分野だ。 -- 熾烈な競争分野で当社が勝てる根拠は何か? ところが、こうした疑問に対して、トップは全く反応しない。 このため、没落を危惧するスタッフもいる。 彼等から、話題の意思決定方法を教えてもらった。インディアンの1種族が用いていた手法である。(カール・E・ワイク著 遠田訳「組織化の社会心理学(第2版)」文眞堂1997(1979)) 皆さんにもお教えしよう。 狩猟民族にとって、最重要事項は、狩に出かける方角の設定である。全員で1方向に出発するのだが、外れれば、種族全体の生存が脅かされる。彼らが開発した手法は、骨を投げ、その向きを見て狩に行く方向を決めるというもの。要するに、骨占いである。 呪術がかった遅れた方法と見誤りがちだが、実は、よく練られた手法である。 何故か? ・ 結果はランダム・・・集中すると、リスクが高くなる。 ・ 人が関与しないから責任論発生は皆無・・・権力争いは無駄だ。 ・ 意思決定が短時間で可能・・・迅速行動を優先する。 ・ 論争不要・・・わからない事を議論しても無駄である。 ・ 低コスト こんな話しが行き交う程、トップへの信頼感が薄れたのである。 苦笑いの目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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