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2006.2.27
 
 


空巣の被害状況を見て…

都内侵入窃盗認知件数(1)
2002年 35,160
2003年 31,426
2004年 25,651
2005年 19,287
 東京都の侵入窃盗認知件数が劇的に減少している。2005年は対前年比22.2%の減少だ。
 犯罪対策を進めてきた効果が現れたということだろう。
  → 泥棒撃退診断 [警視庁]

 撃退策が広がりつつあるから、窃盗がやりにくくなってきたのだろうが、絶対値そのものはまだまだ大きい。
 泥棒業者の新規参入抑止はできたのだろうが、犯罪者はより巧妙に仕事を続けているに違いない。

 犯罪発生状況を見ると、交通至便な地域に集中してきたことがわかる。(2)
 リスクが低く、効率が高い地域を狙った空き巣が増えているようだ。

 そのため、普及タイプの鍵を使っているマンションや、掃き出し窓のある一戸建の空き巣被害が目立つらしい。
 なにせ、普通のシリンダ錠なら5秒で開くらしいし、厄介なディンプル錠でもサムターン回しの道具を使えば結構簡単に開くのだ。
 玄関でなくても、窓さえあれば、ライターを使って、あっという間に音を立てずにガラスを破り侵入するそうだ。

 狙われ易い地域の場合、対策をしなければ、狙われたら最後、必ず侵入されると思って間違いないようだ。従って、何度も侵入される家もあるそうだ。

 最近、特に狙われ易いのは、独身女性が住むマンションだという。
 しかも、ブランド好みをターゲットにしている人が被害に合うことが多いという。多額な現金を家におくことが多く、お金の場所もわかり易いから狙われるのだろう。

 しかし、どのようにして、そんな人が住んでいると見破るのか不思議だったが、答えを聞いたら簡単だった。
 玄関で香水の香りがするかで判断するのだ。一瞬で香りを嗅ぎ取り、咄嗟にブランドを推定し、高価なものなら、即、インターフォンを鳴らし、留守か確認するそうである。

 ということは、玄関では、目刺の焼いた臭いを漂わせておけばよいのではないか。
 この家は効率が悪そうだということで、侵入する気が失せるかもしれない。

 節分には、目刺の頭と柊を玄関に飾る風習がある。鰯の臭いが、鬼を撃退させると言われている。
 こんなものを、マンションに飾れるかは疑問なところだが、現代でも、このおまじないは、通用するかもしれない。

 目刺ある臭き門は開けがたし−泥棒、といったところである。
 もっとも、これでは、情緒がなさすぎるか。

  柊を挿すやふるさと去りがたく 今井 つる女

 ふるさとでは、空き巣はほとんどないだろうが、その理由は単純で、地域の人達が声をかけあう習慣があるかららしい。挨拶されるだけでも、泥棒はビクッとするという。
 都会のマンションでも、その位のことはできそうに思うのだが。

 --- 参照 ---
(1) http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/ppiking/ppiking.htm
(2) http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/yokushi/tokyo/tokyo_j.htm


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