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2008.5.8
 
 


ついに下りエスカレーターに乗ったということか

 先日、雑談していたら、当ウエブについて、2つの正反対の意見を頂戴することになってしまった。
 ひとつは、悲観的な話や批判的な言辞はいたく嫌われるし、敵をつくるから、止めた方がよいというご意見。話している時のように楽観主義的な見方や、解決に参考となりそうなアドバイスを書いた方がよいというもの。
 ところが、その一方で、そんな毒気のない意見表明だけは避けて欲しいというご意見も頂戴してしまった。そんなウエブは、世の中五万とあるというのだ。人気とりだけは止めよと、えらく強硬。
 こちらとしては、それならどうしたらよいの、といった所。

 もちろんお気軽な、酒飲み話である。

 しかし、この対立、こちらが全く参加しないうちにあっさり解決してしまった。まさに拍子抜け。
 結論は、「どうでもよい」だったのである。まあ、酒の席ではよくあることだが。
 どうしてそんな結果になったかは、議論を真面目に聞いていなかったので、よくわからないが、認識が完璧に一致したそうだ。アルコールの力とは恐ろしいものだ。

 ともかく、ご両人で、2008年、ついに日本は下りエスカレーターに乗ってしまったと言い出したのである。
 要は、ここまで来ると、もうじたばたしても無駄だというのである。腰をすえて変革を狙うしかないとお考えの様子。
 つまり、下りに乗ってしまえば、たとえ全力をあげでも上昇は無理と、見放したということ。
 従って、一旦、落ちるところまで落ちてから、上りに乗り換えようというのだ。
 そのためには、チャンスを早めに見つけ、乗り換える方法を考えておく必要があるという。

 そんなことができる人を生み出すことが、一番重要ということで意見が一致したということのようだ。だから、楽観論だろうが悲観論だろうが、どうでもかまわぬということらしい。

 それはともかく、“下りエスカレーター”感は小生も同じ。資源が無いのだから、いかに人々の知恵を生み出すかで勝負が決まる時代が到来したというのに、知恵を生み出す仕組みを作ろうとしないどころか、ただただ雇用者数を増やすことに熱心な企業が目立つからだ。
 大半の日本企業は、没落の道を選択したのである。
 しかし、いくらこんなことを言ったところで、理解できない人が大多数。企業存続に足る収益をあげており、さしせまった脅威もないなら、この先もなんとかなるといった感覚なのだ。
 まあ、“エスカレーター”の例も悪い。上りに乗れば、黙っていても上昇と間違って受け取られがちだから。
 正確に言うなら、下りに乗って上昇しようともがくグループと、上りに乗ってなかなか上昇できなくて悩むグループが競争しているということ。長期的にはどちらが上昇するかは自明である。

 そんな想いがあったので、つい口がすべってしまった。
 そういう人の頭のトレーニングには詭弁の類を読むのが最適かも、と冗談半分で言ったのである。
 お陰で、またまた新たな議論に火をつけてしまった。

 今度の結論は、どういう訳か「嘘」の分類。「嘘」には3種類あるというのだ。
  1: 相手のためにつく嘘。
  2: 自己保身のためにつく嘘。
  3: 騙すことで得をしようとしてつく嘘。

 現在、このバランスがえらく悪くなっているという。昔は、1の嘘が結構多かったが、最近は皆無で、2ばかりが目立つそうだ。
 このまま放置していると、そのうち、3で一発だまされて、ひどい目にあうことになるというのだが。

 小生は、自分の立場での、「嘘への対応」分類の方が優れていると思ったが、場の雰囲気を考えて、聞き役に回った。
  1: いちいち反論するのが面倒なので容認する。
  2: 悪辣だが、どこでもやっているようなことだから容認する。
  3: 大被害を被るかも知れぬが、とりあえずは損ではないから容認する。

 感覚的には、3のタイプが一番多いような気がするのだが。

 --- 参照 ---
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