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2008.9.22
 
 


政治は予想通りの展開・・・

 中央から地方への権限委譲を急げと主張する政治家だらけだそうだ。
 どんな話がかわされているかといえば、・・・

  「地方こそ日本の原点。
   国体を守るためには、税金を地方に重点投入すべきだ。」
  「今、地方経済が壊れつつある。
   これ以上進むと、皆、食べていけなくなりかねない。
   秩序を乱す動きは抑えなければ大変なことになる。」
  「外国人労働力を活用し易いような地域管理の仕組みが必要だ。」

 公共事業の大盤振る舞いが止まったお蔭で、地方経済が疲弊したので、できる限り元に戻そうという流れが始まっただけと思いがちだが、そうではないそうだ。
 これらの話は、以下のように翻訳できるというのである。

  「皆が成功者の真似ができるよう、支援を怠らないのが、日本人のよいところ。
   負け犬を作ってはいけない。」
  「“俺は新しいことをやらないから、お前もやるな”を徹底すべし。
   先駆けを許さず、皆で仲良くやるのが日本流なのである。」
  「“儲かるチャンスを見つけたので、失敗覚悟で、俺はやってみる。
   どうだ、お前も、この話にのらないか。”と語る輩は拝金主義者。海外の手先。」
  「移民を日本文化に融合させるなど言語道断。」

 早い話、よそ者が入ってくることだけは、なんとしても阻止すべしということらしい。そのために、「儲からない」事業体にも、金を貸せという政治的圧力をかけてもらおうということのようだ。今や、競争劣位で経営が立ち行かない企業への援助も始まるとの期待感が溢れているのだとか。
 政治家は、この要求に応えるべく、意見の違いを乗り越えて、大同団結してくれるらしい。相反する政策を雑炊的に入れ込む訳のわからぬ政治が始まるということ。しかし、それは国内問題で考えるから、訳がわからないので、グローバルな視点から見ると、実にわかり易い動きである。 

 昔から、いつか必ず来ると言われていたからだ。
 ナショナリズムを煽って改革に着手するのではなく、対外問題を発生させ、国内問題から眼をそらさせようとの動きが始まるということ。そう、東アジアでの緊張創出の道に進むしかないのである。
 これなら、どんな政策の違いがあろうが、皆でまとまることができるから、安直な道。
 そんなこともあろうということで、米国は万一を考えて、日米軍事同盟強化を図ったと見ている人もいる位だ。海外から見れば、まさに、予想通りの展開なのである。

 --- 参照 ---
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