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■■■ 聞き耳アワー 2013.5.10 ■■■
 
 

ブラックで格好つける?

ガラガラの電車に乗り込んだら、座った向かい側に、ボトムズを同じようなジーンズできめた若い女性三人組がおしゃべりに夢中。聞く気などなくても、大きなお声なのでどうしても耳に入ってしまう。

いやー、このお言葉には驚いた。・・・
「ね〜。コーヒーをブラックで飲む人ってほんと嫌よね〜。
 格好つけちゃって。」
当然、「そんなことないわよ、ブラックで飲む人って結構いるんだから」というような受け答えを予想していたのだが、これが外れ。

どうも本気で言っている様なのだ。
余りの文化の違いに唖然。

拙宅はもっぱらブラック。緑茶は当たり前だが、紅茶も砂糖は滅多なことでは入れない。別に健康を気遣ってという訳ではない。
大学生の頃はよく喫茶店に入ったものだが、とても美味しいとは思えない「泥コーヒー」が出てくる店や、何故かブランデーサービスの店もあり、そういう時は流石にブラックでは飲まなかったが。

それにしても、日本は、まだこういう人達が主流の世の中なのだ。
別に、コーヒーの話ではなく、自分達と違う文化を好む人間を徹底排除することで仲間意識を高めるやり方のこと。

思わず、風体をじっくり眺めてみたのだが、どうも、ファッションに精を出しておられるご様子。
さらによく見ると、お三方の服装が、まあ、よく似ているのである。と言っても、お揃いということではなく、微妙に異なるところがあり、所定の範囲を外れることなく「美しさ」を出すべく頑張っておられるようだ。

それにしても、ジーンズを履いて何が面白いのだろう。
その日は朝から矢鱈に暑かったからである。小生は小学生の時はよくジーパンを履いていたから、その記憶の範囲でしかないが、デニム生地って蒸れるから少しでも暑くなるとたまらなく、すぐに替えてもらったもの。
蒸すのを我慢して、一体どこが嬉しいのかさっぱりわからぬ。ファッション音痴ということなのだろうが。

しかし、排他的な仲間意識を高揚させる目的なら、ジーンズはベストかも。皆さんと同じような人種なのですとの意思表示用として、これほど便利なものはあるまい。
霊長目のホモ サピエンスが得意とする擬態である。

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