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■■■ 聞き耳アワー 2013.6.19 ■■■
 
 

お局さんのイジメ話

静かな場所が好きなので、車両の端に一人で座っていたら、すぐそばに3人組の女性が乗り込んできた。他の人はすべて降りてしまいどの席も空いているというのに、なんだかネ。
この集団、人に自分達の話しを聞かせたいかのように大声でしゃべりまくる。しかも、会話が全くとぎれない。それが五月蝿くて嫌なら席を移動せよということなのだろう。
ということで、30分も我慢させられた訳。

驚いたのは、20分近く、オフィスでの上司への悪口が延々と続いたこと。よく飽きないものである。
どうも全員事務職らしく、座りっぱなしの単調な仕事で余り面白いものではなさそう。それもあって、不満タラタラのご様子。しかも、その上司は同年代の女性なので不愉快の極み、ということ。この手の話しは、尾鰭がつくから、どこまで本当かわからぬが、どれもこれも超悪質なパワーハラスメントとしか思えないようなことだらけ。ともあれ、手をかえ品をかえての陰険なイジメモドキが行われているのは確かなのだろう。
実は、ここでさらにビックリさせられた。
陰湿なイジメを受けてどうしようかという話に発展するのかと思いきや、その逆だったから。彼女達の下の階層で働く同年代の"美人"や"有名校出身者"が何人かいるらしいが、仕事ができない可愛こチャンをしっかりイジメてやったと大えばり。これが、えらく受けていた。要するに、大御局様の下で、その御意に従って動く小御局様達だったのだ。
延々と続いた悪口三昧も茶飲み話に過ぎなかったという訳。

何故、こんなつまらぬことを書きたくなったのかというと、ブルーグバーグの女性登用の記事を読んでいてフト気になったから。ついでに、小池百合子衆院議員(自民党広報本部長)のアベノミクスならぬ"womanomics"コラムにも目を通したのでツイツイ。
はなばなしく打ち出した成長戦略だが、相変わらずの特区と早くから予想されていた一般医薬品のネット販売解禁が目玉。これでお茶を濁すだけの既得権益見直しに映ったようで、金融業界の評判は頗る悪いようだ。しかし、女性の活躍推進を、人材を育てる方針のイの一番にあげたのはよかった。これは、自民党が都会型政党に転換することを意味しているからだ。まあ、自民党の体質から見て、茨の道であることは間違いないが。

それは、男社会からの転換というだけではない。男社会と表裏一体構造をなす女性の社会をも変えることになる。・・・簡単に言えば、日本社会には、優秀な女性の足を引っ張り、群れから排除しようとする、お局様達が大勢いるということ。群れのボス的地位を維持するためには、優秀な人は邪魔ということ。その姿を見て、無能であるボスをバカにする人が多いのだが、それは口だけ。新しい取り組みをことごとく邪魔してくれるから、気楽に生きていくつもりなら、有難い存在なのである。

すでに定着してしまった、この文化を変えるのはそう簡単なことではないが、困難という訳でもない。
どの方向に進めばよいのかははっきりしているからだ。
お局様の対極に位置する、Ms. Watanabeを登用すればよいだけのこと。Ms. Watanabeは残念ながら少数派だが、希少という訳ではない。見回せばすぐに見つかる。
アベノミクスの希望の星である。

【小池百合子衆院議員のコラム】
Ms. Watanabe’s Profession May 31, 2013 Project Syndicate http://www.project-syndicate.org/commentary/the-abe-government-s-new-approach-to-women-by-yuriko-koike
【記事】
Abenomics for Women Undermined by Men Dominating in Japan By Isabel Reynolds and Takashi HirokawaJune 17, 2013 Bloomberg News


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