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■■■ 「酉陽雑俎」の面白さ 2017.8.29 ■■■

お寺サロンでの詩作-II

"辭 「閑中好」"に続く、[→]お気軽な詩作の続き。[續集卷六 寺塔記下]・・・

  辭。偶連句。


共入夕陽寺,因窺甘露門。(升上人)
 共に入る 夕日の下の このお寺。
 よりて窺がう 甘露門あり。

  「開甘露門 (施餓鬼) 」は餓鬼道から抜け出すための経典

清香惹苔蘚,忍草雜蘭(夢復)
 清香に 惹かれて眺む 苔蘚に
 忍草生えて 蘭雑じる。


捷偈飛箱答,新詩倚杖論。(柯古)
 偈は賢し 箱を飛ばして 答えあり。
 新詩論じて ただ杖に依る。


壞幡標古,聖畫煥崇垣。(善繼)
 壊れはて 幡が語るは 標古なり。
 聖画残りて 輝く崇垣。


豈慕穿籠鳥,難防在猿。(柯古)
 籠穿つ 鳥の姿に 慕えまい。
 防げないのは 窓に居る猿。


一音唯一性,三語更三番。(善繼)
 一音に 唯一なりし 性をみる。
 三語になれば ソリャ三番。

  仏陀は常に一音で教えを説いた。
  三語とは、末世。

(参考邦訳) 段成式[今村与志雄 訳]:「酉陽雑俎」東洋文庫/平凡社 1980・・・訳と註のみで、原漢文は非掲載.

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