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2000.6.4
 
 


高等教育のマクロレベル生産性…

 米国政府OTPが99年9月に、アジアの国々の情報技術戦略展開を分析したレポートを公開した。米国、日本、シンガポール、香港、韓国の学位取得者数が掲載されている。("Information Technologies in the Development Strategies of Asia")「これからの経済はこうした人材の質と量、そして、効率よいアウトプットの仕組みにある」という思想が益々強まっている。
 このデータによれば、学卒者(BS、MSのみ)一人当たりのGDP数値では日本米国を若干下回る。

 乱暴な見方ではあるが、先を歩んでいた米国のレベルには到達していないものの、高度技術やプロフェッショナルの力で経済を牽引する日本の仕組みは機能してきたとは言えそうだ。
 一方、日本へのキャッチアップを図る韓国ではまだ米国の2〜3割だ。ということは、これから大きな成長が期待できる。大きな市場である日本へのアクセスが容易になれば、一挙に高成長になろう。逆に、日本の旧態依然とした産業は急速に衰退せざるを得まい。

 日本の場合、今の体制で頑張っても、理系学卒者が増える訳ではないから、新陳代謝や数の増加による相互効果は薄い。そうなると、この数字は増加どころか減少の可能性さえある。
 学卒者を利用して、マクロで、知的生産性をあげる産業構造に急いで変えていく必要があるのではないか。


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