■■■ 「日本の樹木」出鱈目解説 2013.8.14 ■■■

   いかにもアメリカらしき木

何故に「百合の木」というのかさっぱりわからなかったが、属名を見て合点。
Liriodenndoronなのである。なんだ、この翻訳か。

Wikiに、「北アメリカ中部原産」との紹介のすぐ後に、東京国立博物館本館前庭の巨木に添えられた銘板の文言が引用されている。
  明治8、9年頃渡来した30粒の種から育った一本の苗木から
  明治14年に現在地に植えられたといわれ、
  以来博物館の歴史を見守り続けている。
  東京国立博物館は
  「ユリノキの博物館」「ユリノキの館」などといわれる。

ママなのだろう。「明治14年」か。
忘却のかなたなので、誤りかも知れぬが、この頃にアメリカ合衆国グラント将軍が来日して上野公園で植樹した筈。場所は博物館より動物園に近かったような気がするが、確かタイサンボク。こちらも巨木系。米国人のことだから、もしかすると、植樹は奥様だったかな。重要人物だから、陛下ご臨席イベントかも知れない。ユリノキをお勧めしたかったが、都合がつかなかったのでは。・・・全くの想像にすぎぬが。

ともあれ、実に立派な樹木である。
小生は上野の木よりは、新宿御苑の芝生地域に生えている木の印象が強い。開けた場所から、巨大な樹木を見上げるのは気持ちがよいものである。この木なのかは定かではないが、この地が日本初上陸なのだという。
本当は街路樹に使いたかったに違いないが、この巨大さでは、日本の道では無理だろう。やはり、この木は広大な米国にお似合い。

冒頭に述べた名前の話に戻るが、花がユリに似ているという説明も見かける。
だが、写真を見る限り、どう見たところでユリの花とは思えない。花弁が開いてしまったチューリップの形というなら、その通りだネとなるが。と言っても、色が黄緑色。従って、英名のTulip Treeを翻訳されたりすると、どうしても違和感を覚えてしまう。ユリにした気持ちはよくわかる。
そもそも、大きい木なので、花が咲いたところで傍でしげしげと眺めることができる訳ではない。どちらでもよいのかも。
小生としては、葉の形で木の名称をつけて欲しかった。独特なのだから。と思ったら、もともと半纏木と呼ばれていたそうだ。
うーむ。
今や「ハンテンってなあに?」の時代。こちらの名前にしなかったのは先見の明あり。

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