■■■ 「日本の樹木」出鱈目解説 2014.1.6 ■■■

     始花木

化石の世界では、中国で出土したアルカエフルクトゥス[始花古果]Archaefructusが最古の花を咲かせた植物とされているようだ。被子植物全盛となった白亜紀の曙の頃。
ただ、水中生育の草本。しかも可憐な花とくる。
これでは、虫がやってきそうには思えない。花は昆虫を集めるためのものだろうから、真の始花とは言えまい。

素人発想でしかないが、「始花木」はモクレン(紫木蓮)が一番似つかわしかろう。紫色なのが、今一歩納得感が薄いが、よくよく花弁を眺めると、内側は白色である。白木蓮より、飛んでいる虫が気付き易いかも知れぬ。それに、白木蓮とは違い、大木にはならない。せいぜいが、3〜5mの高さだ。初期の虫君達にはピッタリでは。

花は花弁の色で昆虫にその存在を伝え、花の甘い蜜の味を覚えさせて引き寄せるもの。しかし、初期の花に蜜があろう筈はない。蝶のような蜜吸い器官が昆虫に備わっていないからだ。従って、始花木が集めたい昆虫はどう考えてもコガネムシ。そして、彼等の気を惹く花の形態になっている筈。蜜腺を欠く紫木蓮はそれに該当していそう。
 ・花全体が大きい。
  (遠くから目立つ。)
 ・花弁一枚が広い。
  (虫が乗り易い。)
 ・花は上向き。
  (虫が入り易い。)

まあ、無理に理屈をつけているような気がしないでもないが、始花木ではないかという感じを与える樹木ではある。それは、なんといっても、春先に花が咲く点。啓蟄というか、暖かくなると途端に、真っ先に大きな花が開くからである。これなら黙っていても、虫が寄ってくるのではなかろうか。
と言うか、都会では、真冬に咲いていたりと、狂い咲きしがち。

そんな姿を見ていると、なんとなく、艶っぽさも感じさせる。それが、花の姿からくるのか、句の影響なのかは定かではない。
   戒名は 真砂女でよろし 紫木蓮
      鈴木真砂女(1906-2003, 蛇笏賞受賞)


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