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2003.6.30
 
 


1億ドルで買った南北首脳会談…

 南北首脳会談を、現金1億ドルで実現したことがはっきりした。前金大中政権が対北交渉で常に低姿勢を貫いた理由が暴かれた、と言えよう。

 この報道に接し、さもありなん、との態度を示す「外人」ビジネスマンがいる。

 どうしてか?

 韓国は、やたらに厳しい規則が溢れている。
 日本も同じような規制大国だが、それ以上に込み入っているようで、どうなっているか、さっぱりわからないそうだ。にもかかわらず、問題にならないのは、実際には厳格に規則を適応しないだけのことらしい。普通の神経なら、この状況を変えようと思うが、放置が続いているという。
 規則を盾にとり、甘い汁を吸いとれる仕組みができあがっているからだ、と件の「外人」ビジネスマンは指摘する。
 韓国政府は腐敗している、と見なしている訳だ。

 金大中前大統領は、こうした風土のなかで、歴史に名を残すチャンスに賭けたのである。体面重視のお国柄では、当然の動きと思われる。
 脱法行為であるかどうかに、大した意味がない風土を考えれば、たったの1億ドルで名を残せるなら、政治家がどうするかは明らかだ。

 大統領の合意のもと、当時の文化観光部長が現代峨山理事会長に資金調達を要請したり、秘密違法送金が行われたのも、いかにも、あり得そうな話しである。
 現代が大統領の指示で動くのも、特別融資にも、なんの驚きも感じない。海外では、韓国政府の特定企業への徹底的支援は不公正だ、との声が消えたことがないからだ。

 このような政治体質を変えるのは極めて難しいが、黙っていても、世代は変わる。従って、若い世代に期待したいところだが、状況は逆のようだ。

 若い層にとっては、「太陽政策」とはゴタゴタを避け、生活レベル向上に繋がる最高の施策に映るようだ。平和を目指す運動といっても、この観点からのご都合主義的な主張が目立つ。おそらく、腐敗との戦いも、表層的なものになろう。

 一方、戦争を知る世代は、悪夢を経験しているから、ご都合主義的な平和論の胡散臭さを感じ始めているようだ。この層とのギャップは極めて大きい。
 2003年6月21日夕刻からの、「反核反金・韓米同盟強化・6.25(朝鮮戦争)国民祈祷集会」はこのギャップを改めて感じさせた。
 報道写真を見ると、超特大の、星条旗、太極旗、国連旗(+国連軍参加国の国旗:米、加、コロンビア、英、仏、ベネルクス3国、ギリシア、トルコ、タイ、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランド、エチオピア、南アフリカ)がひらめき、ソウル市庁前広場は凄まじい人波で埋まっている。朝鮮戦争時代に戻ったようだ。反核反金正日の動きも消えてはいないのである。(http://japan.donga.com/data//20030623/photo/2003062303718.jpg)

 ・・・というように隣国を見ることもできるが、翻って、日本国内を見回すと、そう大して変わらないことに気付く。特に、若い層は全く同じ体質と言えそうだ。
 もっとも、日本の方は、体面など関係なく、なりふりかまわず権益維持に走り回る人が多いから、文化は正反対のようだが。


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