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2004.8.24



極東の3流国…

 自立して生きていこうとの気概を持つことが1流国の要件である。
 自立は難しいが、自国を支えようと頑張る国は、2流と見なされる。力は無いのだが、1流を目指している訳だ。

 ところが、最初から1流を目指さない国もある。これを3流国と呼ぶ。
 自国を支え、繁栄を図ろうとの気力が失せている国のことである。

 ・・・といった定義で国を評価したいのではない。

 実は、極東に不思議な3流国があると、至極評判になっているのだ。このことを、知らない人が多いようなので、お伝えしようと、とりあげてみたのである。

 こんな話しが伝わるのは、この3流国の優等生企業の株主の過半が外人だからである。所有権から見れば、すでに極東の国の企業ではなくなっているのである。
 ゾンビ企業を外資が解体・再生することには大反対だが、世界に冠たる企業の所有者が海外に移るのは、なんとも思わない国なのだ。不思議な発想である。

 そもそも、優等生企業なら、国内の投資家が大挙して株主になりたがりそうなものだが、そうはならない。それなら、国内に資金が不足していると考えがちだが、そうではない。
 国内の資金は、発展性が高い企業へ向かわないのである。

 それでは、そのお金はどこに回るか。

 金融機関を通じて、国債という形で国に回る。そして、国は、都合のよい為替レートを守ると称し、米国債を購入する。

 優等生企業を支え、国の発展を図るのではなく、米国を支えて自国の経済を守ってもらおうというのだ。

 極東の3流国、2ヶ国のうち一方は、さらに凄まじい国内政策を展開している。そのため、4流国ではないか、と言う人もいる。
 と言うのは、業界の合理化を進めて優等生企業の活躍の場を広げるのではなく、敗者を贔屓するからだ。優等生の競争力低下政策を進めているのである。国内の資金効率を低下させ、益々、投資魅力を下げようという目論みとも言える。

 そして、魅力が失せて株価が下がりすぎたら、国が買い支えるのである。

 どう考えても、自立した国家の政策とは程遠い。


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