↑ トップ頁へ

2006.10.26
 
 


radicalistに変身するFRIEDMAN

 自由貿易の時代は終わるのだろうか。

 米国共和党政権は農民票を失うことを恐れ、WTO 多角的貿易自由化交渉を崩壊させた。もっとも、欧州、日本にしても同じことだが。
 これに代わるのが自由貿易協定だが、ブッシュ政権の貿易協定促進権限は2007年7月1日迄。時間はほとんど残っていない。
 そして、この秋、民主党が議会を握りそうである。保護主義的な政策が打ち出されるのは間違いあるまい。

 そんな環境下で、FRIEDMAN の2006年10月6日のコラム(1)が光る。

 “I'm not a free trader anymore.
   I'm now a radical free trader.” だそうである。

 すでに、コミュニケーションのレベルでは、実質的にグローバル化されており、イノベーションの種はいつでも共有できる。
このことは、いいアイデアがあれば、それは何処かで誰かが必ず実現するということ。
 正にその通りだと思う。

 それなら、どうすべきか。
 これは、自明だろう。

 “the way our society flourishes is
   by being as educated,
   open and flexible as possible,
   so more of our people can do whatever can be done first.”

 そして、・・・

 “The way you keep good jobs in this country is
   not by building big walls,
   but by attracting people with big ideas
   and then giving them the freedom
     to do whatever can be done with anyone, anywhere, anytime.”

 これが実現できていたから、米国は強かった。
 そして、その米国に動きに乗った国が繁栄してきたのが現実である。

 しかし、米国は、いよいよ保護主義の方向に舵を切るようだ。
 そうなれば、日本でも、米国の保護主義を見て、お上に守ってもらう動きが強まるだろう。規制を待ってましたという人達ばかりの社会だから、これは避けようがない。

 FRIEDMANの意見は影響力を発揮できるだろうか。
 是非とも、そうあって欲しいが。

 --- 参照 ---
(1) THOMAS L. FRIEDMAN: “Big Ideas and No Boundaries”NewYorkTimes[2006.10.6]有料


 政治への発言の目次へ>>>     トップ頁へ>>>
 
    (C) 1999-2006 RandDManagement.com