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2008.9.25
 
 


麻生内閣のサプライズ人事…

 朝起きて、麻生内閣発足のニュースを眺め、大いに驚かされた。
 とりあえず日本経済新聞のウエブを見たのだが、トップは「迫る衆院選、暫定色濃く 麻生内閣が発足」というもの。(1)
 “与謝野馨経済財政担当相らを再任、手堅さを重視すると同時に首相と近い議員も積極登用した。”という程度の説明だ。まあ、読者の予想通り、といった調子の報道と言ってよいだろう。
 「麻生内閣発足[25日7:00版]」(2)の記事一覧も眺めてみたが、速報程度で特段驚く話もなかった。

 ところが、「麻生内閣の顔ぶれ」(3)を見て愕然となった。中川昭一“財務 金融”相となっているのだ。

 別に、農水族のレッテルが貼られている中川氏が起用されているから驚いたのではない。せっかく多大な労力を払って行った“財務 金融”分離施策が反故にされたからだ。
 もちろん、世界の金融危機を乗り切るために、“財務 金融”を担当させる緊急措置という理屈はあり得る。しかし、それなら、グローバル化している複雑な金融を理解できる民間人を急遽登用し、ゴールドマン・サックスのCEOだったPaulson財務長官とさしで議論できる体制を敷く筈である。
 どう見たところで、旧来の大蔵省型政治復活路線としか思えまい。ついに、自民党に、国内志向の政権が誕生したということだ。

 にもかかわらず、日本経済新聞ウエブ版の編集者は、この人事を、とるにたらない変化と見なしたのである。ついにここまできたか。
 検索したら、FujiSankei Business i.には意見(4)が掲載されていたから、まあ、マスコミが揃って黙っている状況ではなさそうだが。

 --- 参照 ---
(1) http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080925AT3S2402O24092008.html
(2) http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt39/index20080924AS3S2402O24092008.html
(3) http://www.nikkei.co.jp/topic/sokaku/
(4) 藤沢志穂子: 「「財金分離」逆行に懸念も 中川財務相金融相兼任」 FujiSankei Business i. [2008/9/25]
  http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200809250056a.nwc
(首相官邸の写真) (C) 東京発フリー写真素材集 http://www.shihei.com/tokyo_001.html


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