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2009.7.11
 
 


床屋談義…

 日本の政治は、ニュースを見ているだけでは、どうなっているのかさっぱりわからぬ。

 静岡県知事選での自民党候補敗退が衝撃を与えたそうだ。
 知名度もあり、女性と地盤地域で、手堅く票を集める力はあったようだ。(1)一方、民主党は分裂選挙だからチャンスありとされていたらしい。開票速報でも、当選の雰囲気濃厚だったそうで、最後に逆転されたのだとか。お蔭で、与党の落胆が大きかったらしいが。

 しかし、なにが衝撃なのかネ。
 川勝平太新知事は、安倍政権の「美しい国づくり」の企画会議“有識者”である。(2)本来なら、自民党から立つべき人ではないのか。しかも、川勝候補が、自民党には不可能な特別な政策を打ち出したわけでもなかろう。
 この選挙戦は一体、何なんだ。

 だいたい、中央官庁と一緒になって、ハコもの作りに注力する地方政治はもう勘弁してくれという声が高まりつつあることを知りながら、官僚横滑り政治家を候補者にすればどうなるかわかりそうなもの。
 と言うか、自民党政権は、その路線だけは、どうしても乗れないということか。

 ところで、Wikipediaを見たら、以下のような、文芸春秋[2009年4月]の「日本最強内閣」アンケートへの川勝氏の回答が掲載されていた。なかなか面白い。この辺りのセンスが人気を集める秘訣かも。
   内閣総理大臣: 櫻井よしこ(ジャーナリスト)
   外務大臣: 曽野綾子(クリスチャン作家)
   厚生労働大臣: 中村桂子(生命科学者)
   内閣官房長官: 中山恭子(自民党参議院議員、前拉致問題担当大臣)
   総務大臣: 丹羽宇一郎(伊藤忠商事会長)
   財務大臣: 堺屋太一(評論家)
   文部科学大臣: 寺田典城(秋田県知事)
   農林水産大臣: 竹中平蔵(自民党参議院議員、元金融担当大臣)
   防衛大臣: 山折哲雄(宗教学者)
   行政改革担当大臣: 渡辺喜美(自民党離党衆議院議員、元金融担当/行政改革担当大臣)

 素人からすれば、丹羽地方分権改革推進委員会委員長ではなく、片山善博元鳥取県知事を選んでもよさそうな感じはするが。ついでながら、猪瀬直樹(都副知事・作家)をどう評価するのかも聞いてみたい感じがする。
 まあ、早い話、伝統的な自民党政治家はどうにもならないから、閣僚名簿から消えてくれということか。と言っても、東国原知事のようなギラギラ人材はまっぴら御免というところだろう。
 その観点では、自民党でも、旧日本新党/新進党系の自民党議員を登用するなら、及第なのかも。それとも、新党の動きを諦めた変節漢とみなすだろうか。

 こんな感覚が一般的になりつつあるなら、麻生退陣には何の意味もなかろう。

 --- 参照 ---
(1) 「出口調査結果 静岡新聞社・静岡放送が実施」 静岡新聞 [2009/07/06]
  http://www.shizushin.com/news/feature/tijisen_new/news/20090706001558.htm
(2) 川勝平太: 「富国有徳のガーデンアイランズ」に向けた「美しい国づくり」
  http://www.kantei.go.jp/be-nippon/kon/yu_007.html


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