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2010.8.16
 
 

雑感: 自民党参議院議員会長選挙…

 自民党参議院議員会長選挙で票が同数で、籤引きで選ばれることになったという報道は耳にしていたが、海外出張中の推薦人の一票があれば、そもそも抽選など不要だったとは知らなかった。驚いたことに、規則に無いからという屁理屈で不在者投票をさせなかったという。

 しかも、“いやしくも選挙なのに、候補者の識見を聞く立会演説会も開かれない”というトンデモ状況。これも規則に無いからだという。これが政党なのだから唖然とさせられた。

 3つの派閥の議員は副議長を除くと54名だそうで、本来なら圧倒的多数で推薦候補が当選する筈だったが、無記名なので組織の締め付けに反旗を翻した議員が出たということ。と言っても、選挙前日夜の派閥会合に顔を見せたのは半数だったというがら、半ば公然と動いた人もかなりいたようである。(1)
 まあ、落選候補者の年齢が76才と常識から外れているから、それだけはご勘弁という人が出たというところかも。
 ただ、派閥も本気で頑張ったようで、会合で推薦人になるよう「その場で署名させられてしまいました」(2)という議員までいたという。

 そもそも、“参議院のことに党三役が口出しするな”という雰囲気ができているらしい。参議院で過半数を失い、党総裁もアンタッチャブルな組織になってしまったようだが、政党の態をなしていない訳だ。
 なにせ、政調会長が“若手や中堅の参議院議員たちが、圧力に屈することなく戦ったことに対しては、率直に敬意を表したい”(3)と吐露しているし、「(脱派閥を掲げる候補当選に)協力した人たちを何がなんでも弾圧から守れよ」(4)と議員に言わざるをえないのが実情なのである。変化の兆しありと考えるような事態ではなさそうである。

 だいたい、当選候補にしても、リーダーシップを発揮してきた人とは思えないし、小派閥に属していたのだ。外部からは、何故担がれたのかさっぱりわからぬ。
 いつになったら、日本の政党は変わり始めるのだろうか。

 --- 参照 ---
(1) “泥酔論説委員の日経の読み方 ” blog (2010年8月12日)
   http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=329372&log=20100812
(2) “自民参院会長に中曽根氏、くじ引きで選出” TBS (2010年8月11日)
   http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4499335.html [リンク切れ: キャッシュあり]
(3) 「自民党参議院議員会長選挙」 石破茂オフィシャルブログ (2010年8月11日)
   http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-dc05.html
(4) 「天の配剤?40票対40票で、中曽根参議院会長誕生!」 片山さつきblog (2010年8月11日)
   http://satsuki-katayama.livedoor.biz/archives/3477303.html


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