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2015.3.19

ブッシュ大統領誕生かも

NYT紙が、ヒラリー・クリントン前国務長官が私的アドレスでメールを送っていたと突然報じた。
WSJは、それに対する回答が全くピント外れと指摘しているが、その通り。しかし、その程度の対応が通用するのだから、クリントンの圧倒的強さを見せつけた結果に終わった。
これで、民主党の大統領候補はほぼ決まりと言ってよいだろう。楽勝ムードが漂い、民主党の予備選挙は盛り上がりを欠くものとなるのではないか。

面白いのは、マスコミは民主党系が多いので、さっそく共和党系政治家の同じような行為への批判を展開。その一番の槍玉は、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事。
共和党の対抗馬は誰になるかなんともわからぬ混戦状況らしいが、クリントンと戦える力があるのはブッシュのみと見ているということでは。

なんとなく合点がいく。

選挙に向け、オバマ政権は経済好調維持に全力投球するからだ。しかし、それが民主党候補にプラスに働くとは限らない。
選挙の争点が経済ではなく、移民問題になる可能性があるからだ。
この問題は、ヒスパニックや黒人層の集票力を誇って来た民主党の十八番でもある。人口動態的に見ても、民主党圧倒的有利ということが言える。

しかし、これに国家安全保障問題が絡んでくるとなんとも言えない。オバマ大統領のイメージが悪過ぎるからである。史上最低の大統領と揶揄されて終わるかも。
表立ったオバマ政権批判が出来かねる民主党候補者にとっては論戦しにくい分野と言えよう。

この状態だと、カソリック教徒で、夫人がヒスパニックのジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は、互角に戦うことができるかも。
このままでは先細りだから、いつか共和党は移民政策転換を図る必要があり、それを果たせばよいだけのこと。これさえできるなら、安全保障問題でオバマ路線を徹底的にこき下ろせば善戦可能。
知事として人気があったから、混迷政治村に映るワシントンの政治家との違いが引き立つ訳だし。
それに、クリントンのアキレス腱でもある、カネの問題が追求されたりしかねない。

ということから見て、有能な参謀も集まって来るのでは。そうなれば、予備選挙を通じ、カソリック系や政治参加から遠ざかってきたヒスパニックの票の掘り起こしに成功する可能性も高まる。民主 v.s. 共和の接戦でお馴染みのスイングステーツで有利な展開ができそうだし。

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